原発から20~30キロ圏は緊急時避難準備区域、20キロ圏内は避難区域となるので、その両方にまたがっている川内村では避難区域の人たちへの慰謝料は支払われているものの、避難準備区域の人たちに対しては12年8月で終了しています。
同じ村でこうした差異が生じていることは住民感情を複雑にするため、復興の足枷になりかねません。
川内村と隣の広野町の村長と町長は2日、その是正を求めて福島県副知事に要望書を提出しました。
慰謝料の額にも差があったので、支払期間中は確か村の財政でその差額を支給していました。
いずれにしても杓子定規ではなく実情に即した対応が望まれるところです。
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<原発事故>賠償格差是正求め要望書提出
河北新報 2015年10月3日
東京電力福島第1原発事故に伴う賠償をめぐり格差が広がっているとして、福島県広野町と川内村は2日、県と内閣府に対し、是正に向けた支援制度の確立を要望した。
広野町は全域が旧緊急時避難準備区域(原発20~30キロ圏)で、精神的賠償(慰謝料)の支払いが2012年8月で終了した。一方、原発20キロ圏など避難区域は帰還困難区域を除き、慰謝料は17年度末まで支給される。
川内村は旧緊急時避難準備区域と原発20キロ圏内の地域があり、村民の間で賠償格差が生じている。
広野町の遠藤智町長と川内村の遠藤雄幸村長は、福島県庁で鈴木正晃副知事に要望書を提出した。遠藤町長は「復興には生活再建が不可欠」、遠藤村長は「住民感情が複雑になり、復興の足かせになっている」と指摘した。鈴木副知事は「国とともに何ができるか検討したい」と述べた。