小泉元首相(74)は16日、都内で講演し、「原発は金まみれ、金食い虫の最たる産業だ。私が生きているうちに、原発をゼロにしたい」と述べ、原発再稼働の方針を崩さない安倍政権に対し「再稼働なんてどうかしている。よくもぬけぬけと、日本の原発は世界一の安全基準なんていえるものだ」と、安倍首相の姿勢も批判しました。
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小泉純一郎氏「ぬけぬけと」原発再稼働の政権を批判
日刊スポーツ 2016年11月17日
小泉純一郎元首相(74)は16日、都内で講演し、首相時代に原発政策を推進しながら、退任後に原発ゼロを訴えていることについて「私はぶれないといわれてきたが、これだけはぶれたね」と話した。
その上で「考えが変わった方が良ければ変わる。(首相当時は)原発は安心安全、コストが安いといわれていたが、勉強すればするほどそれが違うことが分かった」と強調。「原発は金まみれ、金食い虫の最たる産業だ。私が生きているうちに、原発をゼロにしたい。原発ゼロは壮大な事業だが、まぼろしではなく、やればできる夢の事業だ」と述べた。
原発再稼働の方針を崩さない安倍政権に対し「再稼働なんてどうかしている。よくもぬけぬけと、日本の原発は世界一の安全基準なんていえるものだ」と、安倍晋三首相の姿勢も批判。「原発を海外に輸出するのではなく、日本の自然エネルギーの使い方を発展途上国に輸出する方が、はるかにいい」とも述べた。
一方、小泉氏は、東日本大震災時の「トモダチ作戦」において被ばくしたとする元米兵を支援するための基金に、今年7月の設立からの約4カ月で、1億円を越える寄付が集まったことを明らかにした。
元米兵たちは米国で、東京電力などを相手取り訴訟を起こしており、原告は400人以上にのぼる。小泉氏は今年5月、米国で10人の元米兵に会った際、健康被害を目の当たりにしたことから、生活支援などのための寄付を募り始めた。当初は1億円を集める目標を来年3月に設定していた。
そんな中、大阪市では、建築家の安藤忠雄氏の呼びかけで、1人1万円の会費で小泉氏の講演会を企画し、約1300人が集まったという。この日も、同額の講演会だったが、約800人収容の会場に入りきれずに、立ち見が出るほどの聴衆が集まった。
小泉氏は、「つい最近、1億円が集まった。ありがとうございます」と涙を流して謝意を示し、「支援額は多ければ多い方がいい」として、今後も寄付を継続する意向を示した。