2016年11月30日水曜日

30- 日本には抵抗の文化がない スベトラーナさん +

ノーベル文学賞作家、福島県訪問し「日本に抵抗の文化ないと目の当たりにした」
サンケイ・スポーツ 2016年11月28日
 ノーベル文学賞作家でジャーナリストのスベトラーナ・アレクシエービッチさん(68)が28日、東京都府中市の東京外国語大で講演した。東京電力福島第1原発の事故で甚大な被害を受けた福島県を訪問したことを踏まえ「日本社会に抵抗の文化がないことを目の当たりにした」と語った。
 
 アレクシエービッチさんは26、27日と福島県を視察し、事故の被害を受けた住民らの話を聞いた。講演では「何千人もが訴訟を起こせば国の態度も変わるだろうが、一部の例外を除いて、団結して国に対して自分たちの悲劇を重く受け止めるべきだと訴えるような抵抗がなかった」と指摘。「(旧ソ連時代から)全体主義の長い歴史を持つ私たちと同じ状況だ」と述べた。

「日本には抵抗の文化がない」 福島訪問したノーベル賞作家が指摘
The Huffington Post  2016年11月29日 
2015年にノーベル文学賞を受賞したスベトラーナ・アレクシエービッチさん(68)が11月28日、東京外国語大学(府中市)で講演した。26〜27日に福島第一原発の事故の被災地である福島県を視察した際に、被災者から国の責任を追及する声が少ないとして「日本社会に抵抗という文化がない」と感じたと話した。時事ドットコムなどが報じた。
 
アレクシエービッチさんは、チェルノブイリ原発事故で被害を受けた人々の証言を集めたノンフィクション作品「チェルノブイリの祈り」などで知られている。28日には「著作が人類の未来に貢献した」として、東京外国語大学から名誉博士号を授与された。
 
23日の来日後、福島県を訪れて原発事故の被災地を視察し、事故で住居を追われた人々の話を聞いた。11月29日付けの東京新聞によると、今回の講演では福島の原発事故について「チェルノブイリと同じく、国は人の命に全責任を負わない」と指摘した上で、次のように話した。
“福島で目にしたのは、日本社会に人々が団結する形での『抵抗』という文化がないことです。祖母を亡くし、国を提訴した女性はその例外です。同じ訴えが何千件もあれば、人々に対する国の態度も変わったかもしれません。全体主義の長い文化があったわが国(旧ソ連)でも、人々が社会に対する抵抗の文化を持っていません。日本ではなぜなのでしょうか