原発に頼らないまちづくりの在り方を探るシンポジウム「原発のない東北の復興を考える」が29日、仙台国際センターで開かれ、約780人が参加しました。脱原発をめざす宮城県議の会などが主催したものです。
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原発のない復興考える「エネ転換を突破口に」
河北新報 2017年1月30日
東京電力福島第1原発事故を踏まえ、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)など原発に頼らないまちづくりの在り方を探るシンポジウム「原発のない東北の復興を考える」が29日、仙台市青葉区の仙台国際センターであった。
基調講演した金子勝慶応大教授は、膨らむ事故処理費用や東芝の米国原発事業での巨額損失を挙げ、原発再稼働路線がもたらす日本経済の危機を強調。「エネルギーの転換を突破口に、従来の集中型から分散ネットワーク型の新しい地域をつくりだすことが重要だ」と呼び掛けた。
パネル討論では、NPO法人紫波みらい研究所(岩手県紫波町)の橋浦律子事務局長が、森林資源や再生可能エネルギーの活用による循環型まちづくりを紹介。「補助金に頼らず、経済もエネルギーも循環できる。住民参加を進め、地域の声が上がる取り組みが大事」と報告した。
佐々木功悦県議、阿部美紀子女川町議は広域避難計画の問題点などから再稼働阻止の必要性を強調。金子教授は「普通の市民が参加して行動できる新しい回路を考えないと現状からは抜け出せない」と提言した。
脱原発をめざす宮城県議の会などが主催し、約780人が参加した。