福島原発被害救済 新潟県弁護団は、平成25年7月23日、新潟地裁に対し、東電及び国を被告とする損害賠償請求集団訴訟を提訴しました。
福島第1原発事故で避難を強いられて精神的苦痛を受けたことに対して、国や東電の責任を明らかにし、避難者、被害者への適正な損害賠償を求めるものです。
その訴訟の原告本人尋問が、25日、新潟地裁で始まり、3人の男女が証言台に立ち、放射線の不安や家族離ればなれの生活などを涙ながらに訴えました。
これまでの弁論は書面のやり取りが中心でしたが、ようやく原告本人尋問の段階に入り、今後は各原告が質問を受けながら具体的な被害状況を述べることになります。
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放射線の不安訴え 原発避難者訴訟 原告本人尋問
新潟日報 2017年1月26日
東京電力福島第1原発事故で避難を強いられ精神的苦痛を受けたとして、福島県から本県に避難した住民らが東電と国に損害賠償を求めた集団訴訟の原告本人尋問が25日、新潟地裁(今井弘晃裁判長)で始まった。3人の男女が証言台に立ち、放射線の不安や家族離ればなれの生活などを涙ながらに訴えた。
3人は二本松市、郡山市、南相馬市からの避難者。二本松市から避難した40代女性は「放射能の恐怖に心が押しつぶされそうになり、子どもを守ることで必死だった」と振り返った。
夫は福島で二重生活を送り、親類や知人がいない土地で子どもを育てる。「放射能という言葉の前では人間関係も崩れ、本心で語れる人がいない。国からの情報がないことに憤りを感じる」と話した。原告たちはほかに、経済面や健康面での苦痛を次々に語った。
被告側は福島での放射線測定値や避難者数について原告に質問し、避難の必要性を問いただした。
原告弁護団は原告807人から代表者を選び、順次尋問を行っていく方針。これまでの弁論は書面のやり取りが中心だったが、尋問では各原告が質問を受け、具体的な被害状況を述べる。
次回期日は3月24日。