原発事故で避難の子どもにいじめ 2件判明 埼玉県
NHK NEWS WEB 2017年2月15日
東京電力福島第一原発の事故で自主避難している子どもへのいじめが問題となる中、埼玉県教育委員会が県内の学校を調査したところ、中学生2人が小学生の時にいじめにあっていたと話していることがわかりました。
埼玉県教育委員会は、去年12月から、政令指定都市のさいたま市を除く県内の公立の小中学校や高校、それに特別支援学校を対象に、東日本大震災のあと埼玉県に避難してきた610人の児童や生徒について、震災や原発事故に関連したいじめに遭っていないか調査を行いました。
その結果、福島県から避難してきた中学2年の男子生徒2人が小学生の時にいじめにあっていたと話していることがわかったということです。
このうち1人は、小学3年生の時に複数の同級生から「放射能がつくから近づくな」などと言われたということです。
また、もう1人は「以前避難していた栃木県の小学校でいじめを受けた」と話しているということです。
県教育委員会によりますと、2人は欠席したり不登校になったりすることはなく、現在はいじめは確認されていないとしています。
県教育委員会の関根郁夫教育長は「子どもたちの苦しみにもっと早く気付くべきだったと反省している。いじめを受けた子どもたちや避難者の心のケアに当たるとともに周囲が偏見を持たないよう指導に努めたい」と話しています。