新潟県の米山知事が就任後初めて現地を視察し、東電が福島の原発事故のあと講じてきたとする施設の安全対策を確認しました。
視察は知事が、柏崎刈羽原発の施設の安全対策がどのように取られているかを確認したいと要望して実施され、東電の廣瀬社長の説明を受けながら2時間ほどにわたって見て回りました。
米山知事は視察後、「再稼働への考えが変わるわけではないが、きちんと対策に取り組んでいることはわかった。原発事故の原因に対し、どのように対処したのか、今回説明を受けたことを前提に検証を進めていきたい」と話しました。
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新潟県知事 就任後初めて柏崎刈羽原発を視察
NHK NEWS WEB 2017年2月1日
東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を現状では認められないとする、新潟県の米山知事が就任後初めて現地を視察し、東京電力が福島の原発事故のあと、講じてきたとする施設などの安全対策を確認しました。
視察は去年10月に就任した新潟県の米山知事が、柏崎刈羽原発の施設の安全対策が、どのように取られているかを確認したいと要望して実施されました。
2時間ほど行われた初めての視察の中で米山知事は、東京電力の廣瀬直己社長の説明を受けながら、原発の6号機の建屋の中や、外部からの電源が失われた際、利用される発電車などを見て回りました。
米山知事は柏崎刈羽原発の再稼働について、「現状では認められない」として、福島の原発事故の原因だけでなく住民の健康への影響などを検証していく姿勢を示していて、今回の視察が、みずからが目指す検証の方向性に、どう影響するのかが注目されます。
米山知事は視察後、「再稼働への考えが変わるわけではないが、きちんと対策に取り組んでいることはわかった。原発事故の原因に対し、どのように対処したのか、今回説明を受けたことを前提に検証を進めていきたい」と話していました。
東電社長「知事の初視察は意味ある」
視察のあと、東京電力の廣瀬直己社長は記者団に対し、「われわれが福島の事故から学んだ教訓を、柏崎刈羽原発にどう取り入れているかを見てもらった」と述べました。
また、再稼働の前提となる地元の理解につながるかと問われたのに対し、「知事に初めて施設を見てもらった意味はもちろんある。しかし、ことさら再稼働と絡めて企画したわけではないし、再稼働は再稼働で、まだまだ、やらないといけないことがある」と述べました。
そのうえで、春までに策定する今後10年間の事業計画に、柏崎刈羽原発の再稼働を盛り込むかどうかについて、「10年間の収支を折り込むので、どこかの段階で柏崎刈羽原発が稼働した状態での金額の計算をしないといけないが、それで再稼働が肯定されるものではないし、その時期をいつとするかは決めていない」と述べました。