2017年2月9日木曜日

米山新潟知事が川内原発再稼働容認の三反園知事を批判

 新潟県の米山知事は8日の記者会見で、脱原発を掲げながら九州電力川内原発1号機の運転再開を事実上容認する姿勢を示した鹿児島県の三反園知事の対応について問われ「付け焼き刃というか、準備があっての対応とは思えない」と批判しました。
 
 三反園昨年7月の鹿児島県知事選で九州電力川内原発の一時停止を公約に掲げて初当選しまし。彼は7月の就任時に「県民が不安に思う原発はいったん停止すべきだ」と言い切り、2度にわたって九電に即時一時停止を要請しました。しかしなぜかその後は全く態度が変わりました。
 
 川内原発が定検停止中の昨年12月1日、県議会で「私に原発を稼働させるか稼働させないかの権限はない」と答弁して、事実上再稼働を容認しました。
 また同8日には県庁で会見して、記者に対して「運転しようがしまいが、原発はそこにあり続ける」と開き直りました。
 県民に約束した原発の安全性などを検証する専門家組織「原子力問題検討委員会」も「県議会の承認が必要だ」として中々設置せずに、運転再開に間に合わなくなったことについても、県議会で「検討委は、運転再開どうのこうので設置するわけではない」と答弁しました。
 反原発派の識者をそのメンバーに入れるという反原発団体との約束についても、「私の記憶には定かでない」と言い放って結局従いませんでした。
 驚くばかりの変心と背信です。
 
 米山新潟県知事が三反園知事を批判して一線を画したことには改めて勇気づけられます。
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川内原発への鹿児島知事対応批判 新潟知事、再開の事実上容認で
東京新聞 2017年2月8日
 新潟県の米山知事は8日の記者会見で、脱原発を掲げながら九州電力川内原発1号機の運転再開を事実上容認する姿勢を示した鹿児島県の三反園知事の対応について問われ「付け焼き刃というか、準備があっての対応とは思えない」と批判した。
 
 米山知事は、原発再稼働には地元の合意が必要と強調した上で、避難計画の実効性に疑問がある場合など安全性の確保に責任を持てないときは「『再稼働は認められない』と言う権限はある」と述べた。
 三反園知事は、定期検査のため停止していた川内原発1号機について、昨年12月の定例県議会で「私に原発を動かすかどうかの(決定をする)権限はない」と発言した。(共同)