2017年2月11日土曜日

原発事故処理費用負担に反対相次ぐ 経産省が意見公募

 経産省は、昨年末にまとめた原発費用を国民に負担させる方針に対する意見公募の結果を公表しました。
 意見では、「東電や政府の責任を明確にするのが先だ」、「”過去分”に納得できない」、「原発だけを特別扱いすべきでない」など反対相次ぎましたが、経産省は方針を変えずに負担を求める考えです
 因みに東電は震災後に20%カットした社員の年収を5%カットまで戻していますが、20%カット時でも製造業界ではトップクラスの給与レベルだった筈です。
 
 なお、写真版の「寄せられた意見と経産省の見解(抜粋)」が掲載できませんので、下記のURLから原記事にアクセスしてください。
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原発費負担に反対相次ぐ 経産省が意見公募
東京新聞 2017年2月10日
 経済産業省は、原発費用を国民に負担させるため昨年末にまとめた方針に対する意見公募の結果を公表した。福島第一原発の事故処理費用二十一兆五千億円などを電気料金で回収する方針に「東電や政府の責任を明確にするのが先だ」など反対意見が相次いだが、経産省は方針を変えずに負担を求める
 
 公募は昨年十二月十九日から今年一月十七日までの三十日間で、千四百十二件の意見が集まった。経産省は五百四件を公表、同省の見解も付記した。最多の二百五十件が原発のための費用負担についての意見で大半が経産省方針に反対する意見だった。
 中には「東電を破綻処理して資産を売却し経営陣らの責任も明確にするべきだ」という意見もあった。経産省は「多額の資産売却益は得られない」と反論したが、試算はしていない。
 最終的な資金の担い手は電気料金を支払う国民だが、経産省は「東電にコスト削減などを通じて資金を捻出させる必要がある」と説明。しかし東電は経産省が認可した経営計画に沿って、震災後に20%カットした社員の年収を5%カットまで戻しており今年の春闘でも賃上げを求めている。
 
 経産省電力市場整備室の小川要室長は九日の有識者会合で、あくまでも国民への追加負担を求める考えを示した。 (吉田通夫)
 
  <原発事故の国民追加負担> 経産省が昨年末、福島第一原発の廃炉など事故処理費用21・5兆円を電気料金で回収する方針を決定。賠償費用7・9兆円のうち2・4兆円は「過去から積み立てておくべきだった」とする「過去分」として全国民の電気料金に上乗せ。福島第一以外の原発廃炉費も一部を電気代に上乗せする。