日経新聞 2017/5/30 11:22
東京電力ホールディングス(HD)は30日午前、広瀬直己社長らが新潟県庁を訪れ、米山隆一知事に原子力規制委員会に提出する柏崎刈羽原発の申請書の変更点について説明した。東電は規制委に安全審査の申請書の再提出を求められており、事前に米山知事に変更点を説明することで地元の理解を得たい考え。
説明では広瀬社長が原発で重大事故が発生した場合に放射性物質の大気への放出を抑えるフィルター付きベント(排気)設備の運用開始に関する立地自治体の事前了解について削除したい考えを伝えた。
広瀬社長は規制委の審査を踏まえて当該部分の変更を求めたいと説明した一方で「フィルター付きベント設備は安全協定に基づく(地元の)了解が得られない限り供用しないという点についてはいささかも変更ありません」と理解を求めた。
米山知事は「重要なのは(申請書に)記載するかしないかではなく、安全協定に基づく了解が得られない限りは供用されない、避難計画との整合性を持たせて検証していくという中身だ」と申請書の変更に一定の理解を示した。