日経新聞 2017年5月27日
福井県の西川一誠知事は26日の記者会見で、原子力規制委員会の安全審査に合格した関西電力大飯原子力発電所3、4号機(おおい町)の再稼働について、慎重に判断する考えを明らかにした。原子力に対する国民の理解、関電が福井県外で設置する中間貯蔵施設の進捗状況などを確認する。判断時期について「今の時点で判断するのでなく、やや先」と話した。
同貯蔵施設は他の原発を含めた再稼働で使用済み核燃料が増えることに対応する。2020年ごろに県外で設置場所の決定を県に約束したが、難航している。同施設が困難になった場合、外気で冷やす「乾式貯蔵施設」の県内設置の可能性について、西川知事は強く否定した。
同日、資源エネルギー庁の幹部が県庁を訪ね、大飯3、4号の再稼働について理解を求めた。藤田穣副知事は(1)原子力への国民理解(2)関電の中間貯蔵施設実現への対策――などを求めた。