2015年12月24日木曜日

24- 浜岡5号機 再稼働目指すと中電社長

 中電浜岡原発は東海地震の予想震源域のほぼ中央にあり、世界で最も危険な原発といわれている」というのが枕詞になっているほどです。
 しかし、4号、3号機(各昨年2月と今年6月に適合審査申請)に続いて、2011年5月に「復水器」に約400トンの海水が混入し、原子炉にも流れ込むトラブルを起こした5号機についても、再稼働を目指すことを社長が表明しました。
 原子力ムラの人たちはなぜこんなに理不尽なのでしょうか。金儲けのためには危険性などは関係ないと言わんばかりです。
 
 なお、中電の浜岡原発に対しては、11月17日に静岡県内外から寄せられた約17万2400人分の再稼働反対の署名を県に提出したばかりです
※ 11月19日 浜岡再稼働反対署名17万人 玄海差し止め訴訟 原告1万人に
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浜岡5号機 再稼働目指す 中電社長会見
中日新聞 2015年12月23日
◆安全対策計画着手へ
 中部電力の勝野哲社長は二十二日の定例会見で、二〇一一年五月のトラブルで海水四百トンが流入した浜岡原発5号機(御前崎市)について、再稼働を目指して対策工事の計画づくりに着手する方針を明らかにした。圧力容器内にまでさびが見つかっているが「運転に影響はない」と判断し、再稼働の準備を進める。
 
 中電は、三段階に分けた5号機の海水影響調査のうち、最初の機器レベルの調査を終えて今月十五日、「全機器八千七百点のうち七百点で交換や補修をすれば使用可能だ」との報告書を原子力規制委員会に提出した。
 
 再稼働にはこれとは別に、耐震補強や放射性物質を取り除いて排気するフィルター付きベント(弁)の設置など、安全性向上の工事が必須。勝野社長は、さびた機器の修理と安全向上工事について「一体となってやる部分もある。並行して進めたい」と話した。工事計画をまとめる時期への言及は避けた。
 
 
浜岡原発5号機: 「復水器」に海水400トン混入
毎日新聞 2011年5月15日
中部電力は15日、原子炉を停止した浜岡原発(静岡県御前崎市)5号機で14日、水蒸気を真水に戻す「復水器」に約400トンの海水が混入し、原子炉にも流れ込むトラブルがあったと発表した。公表は発生の約19時間後だった。
 中部電は「放射性物質の漏えいはなく、法律に基づく公表基準にあたらないと判断した」(広報担当者)と説明している。
 復水器は、原子炉の水蒸気を海水が流れる細管(直径約3センチ)で冷やす装置。中部電によると、トラブルは、この細管の破断が原因である可能性が高いという。
 5号機は14日午後1時に原子炉を停止。その3時間半後、冷却水の不純物濃度が急上昇しトラブルが分かったが、発表は翌15日午前11時45分だった。
 中部電はトラブルの約3時間後、別の注水ポンプを使って真水で原子炉の冷却を続け、15日正午すぎ、冷却水温が100度未満となる「冷温停止」状態になった。海水が原子炉に入ると内部の腐食が進むため、中部電は脱塩作業を進めている。
 
浜岡原発は1~2号機が廃炉に向けた準備中で、3号機は定期点検中。4号機も13日に停止され、全面停止となった。【仲田力行】