29日に行われた「脱原発信州ネットワーク・松本」主催のシンポジウムで、小出さんは「原子力発電所の廃止に向け、エネルギーの浪費を抑制していくべきだ」と訴えました。
小出さんは今年3月に京都大を退職し、長野県松本市に移住しています。
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脱原発し社会構造変化を 松本で原子力工学者・小出さん語る
中日新聞 2015年11月30日
原子力発電をめぐる問題を考えるシンポジウムが二十九日、松本市水汲のキッセイ文化ホールで開かれ、元京都大原子炉実験所助教で原子力工学者の小出裕章さん(66)と県内の学生らが参加した。
シンポは、原発をめぐる問題について市民が考える機会を提供しようと、市民団体「脱原発信州ネットワーク・松本」が主催。小出さんは今年三月に京都大を退職し、四月に大阪府熊取町から松本市に移住した。
冒頭の講演で小出さんは、百人の聴衆を前に「原子力発電所の廃止に向け、エネルギーの浪費を抑制していくべきだ」と訴えた。
質疑応答で「どうやってエネルギー消費を減らすのか」との質問に、小出さんは「社会全体の構造を変え、一人一人の市民が自覚をしていくことが大切だ」と答えていた。
福島県相馬市から松本市に引っ越して来た高校三年の男子生徒(17)は「一度原発事故があれば、人間はその土地に住めなくなる。原発が本当に必要なのか、もっと考えていきたい」と発言。同ネットワークの西村忠彦さん(85)は「原発をどうやってなくすのか。今後もさまざまな活動を続けたい」と話した。(佐藤裕介)