現在は福島県いわき市に設けた仮設校舎に通う楢葉中学校の2、3年生約45人が12日、楢葉町内にことし2月に完成した新校舎で1日だけの授業を受けました。
ここでの学校再開は2017年4月に決まっていますが、2、3年生は新校舎で学ぶことができないため、町教委が企画したものです。
生徒らは、木をふんだんに使った真新しい校舎を見て回った後、町教委の元職員から町の歴史について講義を受け、昼食も楽しみました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新校舎で1日だけの授業・楢葉中
河北新報 2015年12月13日
福島県楢葉町がいわき市に設けた仮設校舎に通う楢葉中の2、3年生約45人が12日、町内にことし2月に完成した新校舎で1日だけの授業を受けた。町は東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除されたが、町内での学校再開は2017年4月に決まっている。2、3年生は新校舎で学ぶことができないため、町教委が企画した。
多目的ホールで、伊藤浩樹校長が「皆さんは本来ならこの校舎で学ぶはずだった。母校となる校舎を味わってほしい」とあいさつ。生徒らは、木をふんだんに使った真新しい校舎を見て回った後、町教委の元職員から町の歴史について講義を受け、昼食も楽しんだ。
生徒は現在、プレハブ校舎で学んでいる。「体育館の広さや高さが全然違う。木の香りもいい」と3年の渡部秋宣君(15)。2年の早川真以さん(14)は「全てが立派。通えないのは残念だけれど、後輩たちはこの校舎で明るい学校生活を送ってほしい」と話した。
楢葉町の中学生は約250人で、うち66人が楢葉中に通う。町は町内で学校を再開する際、当面は中学校校舎で小中学生が一緒に学ぶ方針を打ち出している。