2015年12月19日土曜日

19- 川内原発、免震棟設置しないことに!?

 九州電力は17日、これまで川内原発に事故対応拠点となる免震重要棟2015年度中に完成させるとしてきましたが、その方針を転換し設置しないと発表しました。設置済みの「代替緊急時対策所」で十分だからという主張です。
 その代替対策所は約180㎡100人が1週間宿泊できるというのですが、実際に入ってみた東洋経済誌の記者などによるとかなり狭い感じだったということです。そんなところで事故時に十分な機能が発揮できるのでしょうか。
 何よりも、再稼働には間に合わないものの免震重要棟を完成させる、ということで再稼働になったものが、電力の一方的な意向で破棄してもよいのか、とても納得できません。
 原発のやり方は不可解なことだらけで、福島原発事故の教訓はここでも無視されようとしています。
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川内原発、免震棟設置せず
事故対応拠点、収容人員減-九電
時事通信 2015年12月18日
 九州電力は17日、これまで川内原発(鹿児島県)に事故対応拠点として設けると説明してきた免震重要棟について、方針を転換し設置しないと発表した。設置済みの「代替緊急時対策所」で十分だと主張している。
 九電によると、設置予定だった免震重要棟は地上3階建てで収容人員は300人。内部に事故対策の拠点となる緊急時対策所のほか、医務室や宿泊室、環境中の放射能測定をする部屋などを設ける計画だった。
 九電は川内1、2号機の再稼働を急ぐため、一時的な施設として免震重要棟よりも早く造れる平屋の対策所を設置している。耐震構造で収容人員は100人。新たな計画では、対策所近くに地上2階、地下2階の「耐震支援棟」を建設し、医務室や宿泊室、放射能測定室などを造るという。
 作業員は、耐震支援棟への移動のため屋外に出る必要が生じる。事故時に屋外の放射線量が高くなっている可能性もあるが、九電は「他の電力会社の対応も見ながら決めた」と話している。