福島民報 2015年12月3日
東京電力福島第一原発事故に伴う指定廃棄物を富岡町の管理型処分場に埋め立てる国の計画をめぐり、内堀雅雄知事は2日、富岡町の宮本皓一町長、搬入路がある楢葉町の松本幸英町長と郡山市で会談し、県全体の環境回復に必要な施設との考えを伝えた。両町長は計画受け入れに前向きな姿勢を示し、近く正式に県に回答する考えを明らかにした。
内堀知事らは再協議後、4日にも丸川珠代環境相と会談し、計画受け入れを伝える見通しだ。
会談は冒頭以外は非公開で行われた。終了後、内堀知事は記者団に対し「両町に負担を掛ける一方で、県の環境回復を進める上で重要な役割を果たす事業」と説明した。宮本町長は「県の考えを重く受け止める。持ち帰って対応を見極めたい」、松本町長は「町として重く受け止める。反対住民もおり、国は説明責任を果たしてほしい」と述べ、三者会談を踏まえた回答を近日中に表明する方針を示した。
県は3日、両町以外の双葉郡6町村に対しても県の方針を説明する。内堀知事は双葉郡8町村への説明と両町の回答を受けて正式に受け入れの方針を決める見通し。