2015年6月23日火曜日

住宅無償提供打ち切りは「避難者に帰還を強要」するもの

 福島県が2017年3月で自主避難者への住宅無償提供を打ち切ることにしたのは、被災者を兵糧攻めにして帰還を促そうとするものです。
 
 人の子どもを持ち福島市で暮らす主婦は、放射能の不安を口にしにくい環境の中で、4年半が経った現在でも安心できる場所で子供たちを育てたいと願っています。
 京都市に小学生の娘と避難した主婦は「住宅支援を打ち切るのは、血の通った人のすることでない」と嘆いています
 
 被災者を支援するための「子ども・被災者支援法」が成立し年となる21被災者や支援者の63団体でつくる「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」主催のシンポジウムが都内で開かれ、約200人が集まりました
 
 被災者たちは9月に、「避難の権利」の実現に向けての全国組織を結成して闘うことにしています。 
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「避難者無視 帰還を強要」 福島県、住宅無償提供打ち切り方針
東京新聞 2015年6月22日
 「法律の理念が守られず骨抜き」。東京電力福島第一原発事故後、被災者を支援するための「子ども・被災者支援法」が成立し三年となる二十一日、都内でシンポジウムが開かれ、福島県が、自主避難者への住宅無償提供を二〇一七年三月で打ち切る方針を決めたことに厳しい批判が上がった。避難者らは九月、「避難の権利」実現に向け全国組織をつくる。 (片山夏子)
 
 主催は、被災者や支援者の六十三団体でつくる「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」。約二百人が集まった。
 福島市から札幌市に子どもと避難している会社経営中手聖一さん(54)は、被災者らが自らの意思で避難や帰還などを選択できるよう支援する支援法ができた経緯を説明。
 「やっと守ってくれる法律ができたと思ったが、政府は被災者の声に耳を傾けず賠償を打ち切り、支援無き自力避難や望まぬ帰還促進を進めようとしている」と訴えた。その上で「次々支援が打ち切られる危機感の中、全国の避難者が連携しなくては」と結束を呼び掛けた。
 
 三人の子どもがいる福島市の主婦押山靖子さん(40)は「放射能を気にするなら福島から出ていけば」「自主避難は税金の無駄」と言われ、子どもの健康への不安を口にできなくなったという。「事故から四年半たった今も安心できる場所で育てたいという思いが強くなっている」と涙を流した。
 福島市から京都市に小学生の娘と避難した主婦(53)は「住宅支援を打ち切るのは、血の通った人のすることでしょうか」と声を詰まらせた。
 
 市民会議が、被災者らに支援法について聞いたところ、国の責務、被災者らの意見の反映などが「まったく実現できていない」としたのが八~九割に上ったという。メンバーの満田夏花(みつたかんな)さんは「住宅支援打ち切りなど兵糧攻めで帰還促進している。人間を無視して復興が進められている」と訴えた。