福島原発建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化後に海洋放出する計画について、いわき市漁協は25日、理事会を開き、計画を条件付きで容認する方向で意見を集約しました。6項目の条件を記した要望書を、26日に福島県漁連に提出します。
漁協が海への放出を認めるのはよくよくのことですが、汚染水処理が改善の兆しも見られない現状の中で、海の放射能汚染量を減らすための次善の策として認めたものと思われます。
ただし最終決定ではなくて、県漁連が各漁協の意見を取り入れて作成する要望書を検討した上で最終的に判断するということです。
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<福島第1>サブドレン放水容認へ いわき市漁協
河北新報 2015年06月26日
東京電力が福島第1原発建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化後に海洋放出する計画で、いわき市漁協は25日、理事会を開き、計画を条件付きで容認する方向で意見を集約した。6項目の条件を記した要望書を、26日に福島県漁連に提出する。
矢吹正一組合長は理事会後、「反対意見もあり、容認を正式には決めてはいない」と説明。県漁連が各漁協の意見を取り入れて作成する要望書を検討した上で最終的に判断するという。
いわき市漁協の要望書では、計画について「認めたくはないが、認めざるを得ない状況」と説明。6条件に(1)多核種除去設備(ALPS)処理水は海洋放出しない(2)計画の運用基準を厳格に守る(3)風評被害対策を講じる-などを挙げた。
いわき市漁協は12日の理事会で意見集約を目指したが、耐圧ホースからの汚染水漏れなどのトラブルを理由に、反対意見が多数を占めた。24日に組合員が第1原発を視察し、耐圧ホース対策などで改善が認められたとして、容認に転じた。
サブドレン計画では、相馬双葉漁協(相馬市)も意見集約の手続きを進めている。