2015年6月22日月曜日

汚水漏れ 同型のビニールホース 数100ヵ所で使用 福島原発

 5月末にビニールホースの亀裂から大量の汚染水が漏れた事故が起きてから、東電が急遽調査したところ、同型のホースが数100ヵ所で使用されている可能性があっることが分かりました。
 それらのホースは原発事故後に敷設されましたが、これまで一度も点検していません。ビニールホースが経年劣化を起し擦過や折り曲げに弱いことは常識ですが、事故が起きてから初めて対策をするという東電の体質は一向に改まっていません。
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同型使用100カ所超 第一原発 耐圧ホースに亀裂で汚染水漏れ
福島民報 2015年6月21日
 東京電力福島第一原発で仮設の耐圧ホースに亀裂が入り、移送中の汚染水が漏れ出た問題をめぐり、同型のホースが少なくとも100カ所以上で使用されていることが東電の調査で判明した。調査は継続中で、最終的に数100カ所に上る可能性もあるという。調査結果は来週中にも公表する方針。 
 ホースはポリ塩化ビニール製で事故後に敷設した。敷設後に一度も点検していない箇所があるなど、以前からホースの劣化や管理体制の甘さが指摘されていた。 
 関係者によると、調査は、5月末に起きた汚染水漏れを受けて始まった。作業員がホースの設置場所と使用状態を調べている。 
 東電は敷地内に敷かれたホースの場所と状況を把握後、より丈夫なポリエチレン管への交換などの対策を講じる方針だが、作業が順調に進むかは不透明だ。 
 東日本大震災から4年3カ月が経過し、ホースに限らず事故後に配置した仮設設備の劣化は進んでいる。角山茂章県原子力対策監は「作業が多岐にわたり、ホースなど付属的な設備の点検まで追い付いていないのが現状」と指摘する。 
 5月末に亀裂が見つかった耐圧ホースの箇所は、雨水など敷地内で発生した汚染水をためるタンクから、3号機タービン建屋へ移す経路にあった。亀裂は長さ約1センチ、幅約2ミリ。許容値を超えてホースを曲げて使用したことが原因だった。