2022年10月15日土曜日

15- 志賀原発現地調査で別の断層 が浮上? 北陸電力に「活動性ない」の根拠求める 

 北陸電力・志賀原発2号機の原子力規制の現地調査は14日、2日間の日程を終えました。規制委員会は10本の敷地内断層については北陸電力側の説明に一定の理解を示しましたが、敷地外の別のO断層についてより深く調査するよう求めました。
 記事本文の【写真を見る】をクリックすると敷地内を通る10本の断層の経路が分かります。すべてが発電建屋の真下ではないものの合計10本もの断層が走っているのは驚きです。 
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また“別の断層”が浮上? 規制委が北陸電力に「活動性ない」根拠求める 
 志賀原発再稼働めぐる現地調査
                         MRO北陸放送 2022/10/14
北陸電力・志賀原発2号機の再稼働をめぐる原子力規制委員会の現地調査は14日、2日間の日程を終えました。規制委員会は、敷地内の断層については北電側の説明に一定の理解を示した一方で、敷地外の別の断層についてより深く調査するよう求めました
【写真を見る】また“別の断層”が浮上?規制委が北陸電力に「活動性ない」根拠求める 志賀原発再稼働めぐる現地調査
記者
「こちらで2号機原子炉建屋の真下を通るS4断層の現地調査が始まりました。去年の調査では不明瞭だった箇所を新たに掘削し、さらに詳しく調べていきます」
14日午前、原子力規制委員会の調査団が向かったのは、志賀原発の敷地内に調査用に掘られた溝=トレンチ。北陸電力が再稼働を目指す2号機の原子炉建屋の真下を通るS4断層を、去年11月の1回目の現地調査に続き再び調査するためです。
福島第1原発の事故後に作られた新規制基準では、原子炉建屋などの重要施設の下に活断層がある場合、原発の再稼働を認めておらず、地内を通るS4断層を含めた10本の断層に活動性があるのかないのかが最大の焦点となります。
2日間にわたる調査を終え、報道陣の取材に応じた原子力規制員会の石渡明委員、10本の敷地内断層については北陸電力側の説明に一定の理解を示しました。

Q 議論も大詰めになってきているのか?
原子力規制委員会 石渡明委員
「敷地内断層と敷地の近傍の断層、特に福浦断層につきましては大体そのようなご理解でよろしい。ただこれは地震・津波・火山等の自然ハザード側の審査でも、まだ1合目というか、入口

“全体の足を引っ張る可能性がある”と指摘されたO断層とは?
この一方、石渡委員は敷地からおよそ1キロ離れた福浦断層近くの“O断層”に言及し、北陸電力がこれまで「活動性がない」と評価してきた点について、より正確な調査が必要との認識を初めて示しました
そのうえで、今後1か月をめどにO断層についての調査結果をまとめ、次回の審査会合で「活動性がない」とする根拠を示すよう求めました。
原子力規制委員会 石渡明委員
「今回もう1つの問題があって、それはO断層というもの。福浦断層より敷地側にある断層だから、もしこれの活動性が否定できない断層だということになると、それなりの地震を想定しなくてはいけなくなる。活動性が否定できるかできないかは重要な問題」

2日間の現地調査に立ち会った北陸電力からは。
北陸電力 小田満広常務
「(O断層についても)活動性を否定している。複数のデータがあってその中で評価しているので、総合的にどのように考えるのかについて今後整理してまた審査会合の場などで説明していきたい」

再稼働への道のり険し“まだ1合目”
原発の敷地内を通る断層の活動性を否定する北陸電力。これに対する原子力規制員会も“マイナスの出発から明らかにプラスになってきた”と話し、再稼働への道筋が見え始めてきています。

2014年、2号機の新規制基準の適合申請から8年。今回の調査を受けた最終的な判断は、今後の審査会合で明らかになります