2022年10月20日木曜日

福井県原子力安全委員会が意見交換

 福井県が独自に原発の安全性を検証する専門委員会が18日開かれ、各発電所の状況や今年発生したトラブルへの再発防止策などについて委員会のメンバーが意見を交わしました。

 このうち、今年8月に発生した美浜原発3号機の原子炉補助建屋内での水漏れについては、工事計画書と工事を行う会社が作成した作業要領とで、内容に相違があったという人的要因が原因だったことから、「安全管確保のための力量や知見を伝承できるシステムを構築すべき」などといった意見が上がりました。
 委員会の終了後鞍谷文保委員長は、「これは政府が検討すべき問題で、この委員会で取り扱う内容ではない」としたうえで、運転延長は一律に年数で区切るのではなく、実質的な稼働時間や事業者が安全に運転できるかどうかが重要との考えを示しました
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「運転延長は年数でなく稼働時間と安全運転が重要」
福井県原子力安全委員会 鞍谷委員長
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福井県が独自に原発の安全性を検証する専門委員会が、18日開かれ、各発電所の状況や、今年発生したトラブルへの再発防止策などについて委員会のメンバーが意見を交わしました
委員会では、関西電力から再稼働を目指す高浜1、2号機で全ての安全対策工事が完了したことや、今年に入り発生した原発でのトラブルの再発防止策などについて報告されました。
このうち、今年8月に発生した美浜原発3号機の原子炉補助建屋内での水漏れについては、関西電力が承認した工事計画書と、工事を行う協力会社が作成した作業要領とで、内容に相違があったという人的要因が原因だったことから、委員からは「安全管確保のための力量や知見を伝承できるシステムを構築すべき」などといった意見が上がりました。

国内の原発を巡っては、政府は、今年8月、「原発の60年超の運転延長を検討する」とこれまでの方針を転換しました。
県内の原発は、現在、関西電力の原子力発電所が、美浜町、おおい町、高浜町にあわせて11基あります。このうち4基は廃止措置が決まっていて、のこりの7基のうち現在再稼働しているのは、美浜3号機、大飯3、4号機、高浜3、4号機の5基。高浜1、2号機も来年7月までには再稼働が計画されています
委員会の終了後、60年を超える運転について鞍谷文保委員長は、「これは、政府が検討すべき問題で、この委員会で取り扱う内容ではない。個人的には、40、50年というのは運転開始からという話。実際は40年間ずっと稼働しているわけではない」
と話しました。
運転延長は一律に年数で区切るのではなく、実質的な稼働時間や事業者が安全に運転できるかどうかが重要との考えを示したものです。