2022年10月8日土曜日

東電 トリチウム水の海洋放出 被害賠償方針案を示す

 東電は、23年春頃を目標に開始する計画のトリチウム水の海洋放出について、風評被害が発生した場合、期間や地域、業種を限定せずに損害を賠償する方針を示しましたいいことづくめの表現に聞こえますが、原発事故の賠償での東電の態度は非常な悪評を浴びました。実際に被害が出た時にどういう賠償額になるのかは、今回も実際に起きてみないと分かりません。そもそも海洋放出を前提としていることにまず違和感があります。

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《福島第一原発》
ALPS処理水の海洋放出で風評被害の賠償方針案示す 東京電力が年内に正式決定へ
                           福島テレビ 2022/10/7
東京電力は、2023年春頃を目標に開始する計画の処理水の海洋放出について、風評被害が発生した場合、期間や地域、業種を限定せずに損害を賠償する方針だ。
10月7日、東京電力は賠償の基準となる「風評被害の確認」と「損害額の算定」について、初めてその考え方を示した。
「風評被害の確認」については、国や自治体などの統計やデータをもとに、対象地域の農林水産物の価格や観光客数を全国の動向と比較して判断する予定だ。
東京電力福島復興本社・内田正明副代表:「統計・データによる風評被害の有無の確認ということにつきましては、ご請求者様の(風評被害の)立証のご負担を極力軽減したいと」
一方「損害額」については、処理水の放出前後の売上額などの差をもとに算定する予定。
東京電力では、関係団体からの意見を踏まえて、年内をめどに正式に決める方針だ


東京電力が処理水の賠償基準案を公表(福島)
                            福島放送 2022/10/7
東京電力は、福島第一原発の処理水放出で、風評被害が発生した場合の賠償金について、算定方法の検討案を公表しました。
東京電力が発表した賠償方法の検討案では、海産物や農産物の価格など統計データを使って、風評被害の可能性がある地域の商品価格を、全国のそれと比較して風評被害の有無を判断します。
そのうえで、処理水放出の前と後でどれぐらい価格が下落したか、「下落額」をもとに損害額を算定します。
政府や東京電力は、来年の春に処理水を放出する方針で、年内に正式な賠償基準を公表するとしています。