2013年8月1日木曜日

原発・放射能ニュース 2013.8.01~05

原発・放射能ニュース 2013.8.0105

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8.05

セシウム濃度15倍に上昇=2号機建屋近くの井戸-福島第1 (時事通信)
 東京電力福島第1原発の地下水が広範囲に放射性物質で汚染され、海にも流出している問題で、東電は5日、2号機タービン建屋近くの観測用井戸で5日に採取した水から放射性セシウムが1リットル当たり960ベクレル検出されたと発表した。前回調査の7月31日と比べて約15倍に上昇。ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質濃度も約47倍に急上昇したという。
 東電によると、この井戸はこれまでに掘った中で最も西の内陸側にあり、タービン建屋からの距離は約100メートルで、東の岸壁からは約55メートル離れている。セシウムが1リットル当たり23億5000万ベクレル検出されたトレンチ(ケーブルなどの配管用トンネル)からは、北約5メートルに位置している。
 地下水は西から東に流れており、放射性物質がどのように拡散しているかは不明で、東電も「濃度が上昇した原因は分からない」としている。

東日本大震災:自家食品の放射能基準超えは8件−−南相馬市 /福島 (毎日新聞)
 南相馬市は2日、7月に実施した自家消費用食品の放射能簡易分析結果をまとめた。市内9施設に持ち込まれた968件を測定し305件から放射性セシウムを検出、うち8件が基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えた。
 8件はすべてタケノコ(ゆでた状態を含む)で、最高値は原町区北新田の1キロ当たり975ベクレルだった。この検査は、市内の山や川、家庭菜園などで自家用に採取、栽培した農水畜産物を対象にし、一般に流通していない。【高橋秀郎】

8.04

福島、東電起訴求め300人集会 告訴から1年 (東京新聞)
 東京電力福島第1原発事故の責任を問い、福島県民らが当時の東電幹部らを業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発してから約1年が過ぎた4日、福島の告訴団が中心になって、強制捜査と起訴を求める全国集会を同県いわき市で開いた。
 集会には全国での告訴・告発に名を連ねたメンバーも訪れ、約300人が参加。弁護団は「不起訴になっても諦めず、検察審査会に申し立てる」と強調し、集会後にいわき市内をデモ行進した。
 福島の告訴団長を務める武藤類子さん(59)=福島県三春町=は「起訴は難しいとの報道があるが、東電や国の責任は明確だ」と指摘。

8.03

福島第一 地下水1日400トン海へ 汚染2年以上続く? (東京新聞)
 東京電力福島第一原発の高濃度汚染水が海に漏れている問題で、東電は二日、護岸から一日当たり約四百トンの地下水が海に流出し続けていた可能性があると原子力規制委員会に報告した。護岸近くではトレンチ(配管などを通す地下トンネル)などに大量の汚染水がたまり、同原発の専用港でも汚染拡大が確認されている。たまった汚染水が地下水に混じって、海洋汚染が続いていた可能性がある。
 
8.02

ストロンチウム、限界値超え検出 福島原発3号機の井戸 (共同通信)
 東京電力は2日、福島第1原発の3号機海側にある観測用井戸の水で、放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が検出限界値を超え1リットル当たり180ベクレル検出されたと発表。地中の汚染範囲がこれまでの2号機周辺から、南側の3号機周辺にまで拡大している可能性があるとの見解を示した。
 東電によると、放射性物質の濃度が上昇したのは、3号機タービン建屋の東側にある観測用井戸(海まで約4メートル)。水は1日に採取した。この井戸では7月25日まで、ベータ線を出す放射性物質は検出限界値(18ベクレル)未満だった。

松戸市の指定廃棄物 住民ら盾搬入拒む (東京新聞)
 松戸市は一日、指定廃棄物と呼ばれる一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル以上の放射性セシウムを含む焼却灰について、手賀沼終末処理場(我孫子、印西両市)の一時保管施設への搬出を再開したが、反対する我孫子市の住民らが処理場入り口近くで道路をふさいだ。このため、焼却灰を積んだトラックなど関係車両は立ち往生し、午後四時半ごろに引き返して搬入はできなかった。
 車は午前十時半ごろ施設近くに来たが、住民らは「放射能汚染灰持込反対」などと書いた紙を持って車の前に立ち続けた。通すよう求める松戸市の担当職員に、住民側は「引き返してください」と繰り返し、時折「帰れ、帰れ」とシュプレヒコールした。
 同処理場は、指定廃棄物の最終処分場が設置される二〇一四年度末までの一時保管場所として、県が設置した。

汚染水「貯水に限界」 田中氏、基準以下の海放出へ見解 (福島民友ニュース)
 原子力規制委員会の田中俊一委員長(福島市出身)は1日、福島民友新聞社のインタビューに答え、東京電力福島第1原発事故に伴う汚染水問題について、タンクにため続ける対策では限界があると指摘、放射性物質を除去して濃度を国の基準値以下にすることを前提に、海へ放出せざるを得ないという見解を示した。
  田中委員長は「(地下水で)毎日何百トンという水が増えて、ためようがない。タンクを造っても1、2カ月、期間を延ばすだけで流さざるを得なくなる。林立するタンクが壊れたら無管理状態で出ることになり、その方がリスクは大きい」と危機感を示した。
  汚染水の排出については「排出基準があり、それを上回るものは出さない」と明言した。
  漁業者を中心に海洋放出に強い懸念があることについては、国が前面に出た風評被害対策や、規制委員会が主導した総合的な汚染水抑制対策が必要だと指摘。その上で「県民は判断しなければならない時期に来ている。悪いのは東電、県民は被害者。だが、このままではもっと大きな被害を被ることになる」と語った。

福島第1原発事故:戻りたい、戻れない 田村市都路、「長期宿泊」開始 揺れる心…「永住」希望少なく (毎日新聞)
 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県田村市の都路(みやこじ)地区で1日始まった、避難区域で初の長期宿泊。10月末までの3カ月間で、さらに延長の可能性もあり、事実上の帰還となる。しかし、地区の中には放射線量が高い箇所もあり、実際に「帰郷」を始めた人はごく一部に限られた。【藤原章生】
 

8.01

福島第一 新たに大量の汚染水確認 最大9億5000万ベクレル (東京新聞)
 東京電力は一日、福島第一原発2号機と3号機から海側に延びるトレンチ(地下のトンネル)に接続する二つの立て坑(ピット)で、大量の高濃度汚染水がたまっているのを確認したと発表した。濃度にはばらつきがあるが、最大で放射性セシウムは一リットル当たり計九億五〇〇〇万ベクレル、放射性ストロンチウムなどは五億二〇〇〇万ベクレルを検出。海近くの立て坑で大量の汚染水の存在が確認され、あらためて事態の深刻さが浮かんだ。
 
汚染水漏れ口を2年超放置 福島第一、対策発表の一方で (朝日新聞)
福島第一原発の放射能汚染水流出について、東京電力が事故直後の2011年4月、流出元の建屋と地下坑道の間の「遮断」を防止策として公表しながら、2年以上、建屋の漏れ口をふさがずに放置していたことが分かった。今夏、汚染水が海へ漏れていることが判明し、ようやく遮断工事の試験の準備に入った。対応の遅れが汚染拡大を招いた可能性が高い。【奥山俊宏、多田敏男】  http://www.asahi.com/national/update/0801/TKY201307310597.html 
 
中間貯蔵施設10月事業開始延期  (東奥日報)
   むつ市に使用済み核燃料中間貯蔵施設を建設中のリサイクル燃料貯蔵(RFS、本社・同市)は31日、本紙取材に、10月の事業開始時期を延期する方針を明らかにした。同社が延期に言及したのは初めて。原子力規制委員会は、12月に施行する核燃料サイクル施設の新規制基準に適合しない限り、事業開始の前提となる使用前検査を実施しない方針を示している。RFSはこれまで、延期に慎重な姿勢だったが、規制委の考えが覆る可能性が低いことから、新基準の対応に専念、検査受検への環境を整える方針に転じた。

福島第一、海水から放射性ストロンチウム (日本テレビ)
 福島第一原発で、放射性物質に汚染された地下水が海に流出している問題で、東京電力は先月31日夜、海水から放射性ストロンチウムが検出されたと発表した。
 ストロンチウムが検出されたのは、高濃度の放射性物質が検出された観測用の井戸から約300メートル離れた場所。6月26日に採取した海水から1リットル当たり7.4ベクレルが検出された。これは、国が定める海への放出基準である30ベクレルは下回っている。
 一方、別の場所の海水からは、1リットル当たり3100ベクレルの放射性トリチウムが検出された。この数値は国が定める海への放出基準である6万ベクレルは下回っているが、これまで検出されたうち最高だった2300ベクレルを上回る数値。
 東京電力は、原因について「あらゆる可能性を考えている。今後、よく見極めていきたい」と話している。

大飯原発 定期検査で来月停止へ (NHK)
国内で唯一運転している福井県の大飯原子力発電所の2基のうち3号機について、関西電力は、来月2日に運転を停止し定期検査に入るとした申請書を、1日、国の原子力規制委員会に提出します。
来月15日には4号機も定期検査に入るため停止する方針で、国内の原発はすべて運転を止めることになります。
 
福島第1原発 地下の汚染水、「土の壁」越えて海に流出も (産経新聞)
 福島第1原発の敷地内にある観測用井戸の水位が上昇している問題で、東京電力は31日、岸壁沿いで工事を進めている「土の壁」を越えて汚染水が海に流出する可能性があるとの見方を示した。
 土の壁は、地下の汚染水が海に流出するのを防ぐ目的で、地中に水ガラスを注入して地盤を固めた。近くの井戸では、工事が始まった7月上旬から水位が上がり始め、30日時点で地表まで約1メートルの所に上昇した。土の壁が地下水をせき止めたのが原因とみられる。
 土の壁は地下1・8メートルよりも深い部分に設置されているため、地下水の水位が上がれば壁を越えて水が漏れるほか、壁の横からも漏れる恐れがあるという。
 28日に採取した護岸近くの海水からは、これまでの最高値の2倍近い1リットル当たり1800ベクレルのトリチウムが検出された。 東電は原因について「現時点では分からない」としている。