2013年8月21日水曜日

福島児童のがん確定数は18人に (平成25年度)

 福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が20日、平成25年度に甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは、前回6月の12人から6人増の18人になったと報告しました。「がんの疑い」は25人(前回は15人)です。
 
 この高率な発症数は福島原発の事故による被曝が原因としか考えられません。心に銘記すべきはまだ事故後しか経過していない段階であることで、ベラルーシの例では事故後4年目からがんの発症が爆発的に増加し出し、9年後にピークに達しました。(末尾にグラフを掲示=再掲分です)
 
 6月の発表のときには福島医大の鈴木真一教授などが「チェルノブイリ事故ではがんは4年後から見つかった」からと福島原発の事故とは無関係であると主張しましたが、それはチェルノブイリ事故の実態から遊離した説明であって、説得力はありませんでした
   ※  2013年6月6日「甲状腺がん「確定」が12人、「疑い」が15人に 福島児童」
 
 因みに受診児童数当たりのがん発症者数を、100万人当たりに換算して示すと下記のように膨大な数になります。(通常は100万人あたり1~2人)
 
福島児童 甲状腺がん 検査結果 累計数 (H25 年8月)   (単位:人) 
受診児童数
がん確定数
がん疑い者数
(確定+疑い)数
213,366
18
25
43
100万人当たり換算
84
117
201
                                              (2013.11.13 修正)       
受診児童数は“県民健康管理調査「甲状腺検査」実施状況について”による
 
 以下に20日付の新聞記事とベラルーシにおける児童の甲状腺がんの発症数グラフを紹介します。(グラフは6月6日記事より引用)
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子ども18人が甲状腺がんと確定 福島県健康調査
東京新聞 2013年8月20日
 東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が20日、福島市で開かれ、甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは、前回6月の12人から6人増の18人と報告された。「がんの疑い」は25人(前回は15人)。
 甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約36万人が対象。
 2011年度は、1次検査が確定した約4万1千人のうち、2次検査の対象となったのは214人。うち甲状腺がんと確定したのは9人、疑いが4人。
 12年度は約13万5千人の1次検査が確定。2次検査の対象は953人で、うちがんの確定は9人、疑いが21人だった。 (共同)

甲状腺がん確定18人に 福島の健康調査
産経新聞 2013年8月20日
 東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が20日、福島市で開かれ、甲状腺がんと診断が「確定」した子供は、前回6月の12人から6人増え、18人になったと報告された。
 「がんの疑い」は25人(前回は15人)。甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約36万人が対象。
 平成23年度は、1次検査が確定した約4万1千人のうち、2次検査の対象となったのは214人。うち甲状腺がんと確定したのは9人、疑いが4人。
 24年度は約13万5千人の1次検査が確定。2次検査の対象は953人で、うちがんの確定は9人、疑いが21人だった。

 

          (参考資料) ベラルーシの子供の甲状腺ガン(15才未満) 年間発生数