2016年8月16日火曜日

英ヒンクリーポイント原発計画 風力発電の方がコスト安

 英国のヒンクリー・ポイント原発(C号機)は仏電力大手EDF中国国有企業と共同で建設することで合意しています。
 この建設に関して英政府が2010年と2013年に実施した発電コスト計算では、再生エネ発電コストは原子力発電を大幅に超過するとされましたが、最近改めて予測調査を行ったところ、2025年中にも風力発電の発電コストは原発の発電コストを下回ることが分かりました。
 これは原発の安全設計が従来よりも一層厳重になってコストが大幅に上昇した反面、風力発電は普及が進んでコストがどんどん下がりつつあるためです。
 これではヒンクリーポイント原発計画は経済的合理性を失うので、首相の交代と相俟って、中止となる公算が大と見られます
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英ヒンクリーポイント原発計画、予測調査により
原発よりも風力発電の方が安上がりなことが判明
ビジネスニュースライン 2016年8月15日
現在、建設プロジェクトが進められているヒンクリーポイント原子力発電所C号機(Hinkley Point C nuclear power station)について、現状のまま再生可能エネルギーの発電コストの低下が続いた場合、2025年中にも再生エネルギーの発電コストは原発の発電コストを下回る状況となることが英政府による予測調査の結果から明らかとなった。
11日付けのThe Guardianが報じた。
 
英政府による未公表の予測調査の結果によると、現状のままで再生エネルギーの利用拡大が続いた場合、オフショア型委託経営型の大規模風力発電のmegawatt/hourの発電コストは、2025年頃には、5075ポンドとなり、原子力発電の85125ポンド(ヒンクリーポイント原発の仕様は92.50ポンド)を下回ることになることが判ったとしている。
 
ヒンクリーポイント原発C号機に、フランスと中国が資金を拠出することにより、建設着工となることがほぼ本決まりとなっていたが、テリーザ・メイ首相は、建設着工に関わる政治的な最終決定はまだ下していない。
英政府が2010年と2013年に実施した原子力発電と再生エネルギーの発電コスト計算では、再生エネルギーの発電コストは原子力発電を大幅に超過するというものとなっていた。
今回、政府部内で、2025年中にも再生エネルギーの発電コストは原子力発電を下回るとする調査結果がまとまったことを受けて、ヒンクリーポイント原発計画は計画を進める経済的合理性を失ったこととなる。