この27日に投開票される茨城県知事選は、7選を目指す現職知事の橋本昌氏が「脱原発」を目指しているのに加え、野党6党が応援している新人の鶴田真子美氏も「脱原発」を謳っているので、自公が推薦している大井川和彦氏と脱原発派の2候補が争うという構図になっています。
あと1週間、どういう結果になるのか注目されます。
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【2017知事選】茨城から脱原発 鶴田氏
茨城新聞 2017年8月20日
無所属新人の鶴田真子美氏(52)=共産推薦=は19日、古河市から県西地域を回った。午後6時からはつくば市のつくばエクスプレス(TX)つくば駅近くで街頭演説。共産党衆院議員の梅村早江子氏が応援演説に立ち、「今回の知事選、1番の争点は原発問題。鶴田さんの(反原発の)政策と訴えが選挙戦を動かし始めた。女性知事を誕生させ、茨城と日本を変えよう」などと呼び掛けた。
同党を含む6政党・団体が東海第2原発再稼働と運転延長に反対の姿勢を示す鶴田氏を支援。鶴田氏は「東海第2を廃炉にしないと、日本は人間の命、健康の面だけでなく、経済も駄目になる。原発は衰退産業で、不良債権にほかならない」などと訴え、「世界は脱原発を図っている。イタリアもドイツも脱原発を決めた。私はここ茨城から原発をやめると、のろしを上げたい」と力を込めた。
【2017茨城県知事選】激しい舌戦、折り返し 無党派層や都市部PR
茨城新聞 2017年8月19日
27日投開票の茨城県知事選は18日、17日間の選挙戦の折り返し点を迎えた。いずれも無所属で現職の橋本昌氏(71)、新人の大井川和彦氏(53)=自民、公明推薦、新人の鶴田真子美氏(52)=共産推薦=の3候補は、無党派層や大票田の都市部の票の掘り起こしなどを軸に、それぞれ懸命に街宣活動を繰り広げている。後半から終盤に向けて、党幹部や閣僚級の大物弁士を続々と投入し、または演説会を追加して開くなど、3陣営の舌戦は激しさを増すとみられる。
■街頭演説50カ所 橋本氏
橋本氏は、序盤に県央・県西地域、中盤に県南・県北地域をそれぞれ重点的に回った。市町村の首長や議員の支援を受け、約50カ所で街頭演説を行った。各地の話題を交え、国体や東京五輪サッカー会場の誘致、企業立地などの実績を強調して、支持を訴えた。
橋本氏は、東海第2原発について「再稼働を認めない」と主張し、「原発自体は否定しないが、30キロ圏に96万人いるところで、相当古い東海第2の再稼働は不可能だ」と理由を述べる。原発を不安視する女性や無党派層の取り込みを狙う。
橋本氏は「こつこつ活動を重ねるしかない」と、地道な活動をアピールし、後半戦は劣勢とみられる水戸市での巻き返しを図るとともに、県南地域などを重点に遊説を重ねる構え。18日夜は、急きょ予定を変更して、市長が大井川氏を支援する高萩市で演説会を開いて支持を訴えた。
■県政刷新を訴え 大井川氏
大井川氏は18日までに半数以上の市町村で演説を重ねた。最終日までに全44市町村でマイクを握る予定だが、前半戦は陣営が「知名度不足」とみる県南西地域に重点を置き、若さと行動力をアピールしながら県政刷新を訴えてきた。
同日は自民党の二階俊博幹事長が水戸市内で集会に出席し、石破茂元幹事長が候補者とともに坂東市などで遊説。後半戦も自民、公明両党から大物弁士の来県が続き、陣営は21日に総決起大会を予定する。
大井川氏は「遠くにしか見えなかった現職の背中を完全に捉えた」と手応え十分の様子で、陣営は「投票率アップが鍵」とみて、期日前投票を積極的に呼び掛ける。18日夜、水戸市内の選挙事務所に姿を見せた自民党県連会長の梶山弘志地方創生担当相は「胸突き八丁。挑戦者として最後まで全力で駆け抜けることが重要だ」と気を引き締めた。
■原発反対を強調 鶴田氏
鶴田氏は、共産党のほか5政党・団体の推薦を受けて活動を繰り広げてきた。告示日の地元つくば市から、県南、県西、県央、鹿行の各地域を遊説し、1日に8~10カ所程度の街頭演説をこなしている。演説では反原発の姿勢を強調し、さらに農業支援や子育て支援などの公約のうち各地域が抱える課題に合わせて主張し、支持を訴えてきた。
前半の手応えについて鶴田氏は「初めての選挙なので、顔を覚えていただくのに必死」とし、全県をくまなく回ろうと街宣活動を続ける。さらに、個人演説会にも力を入れ、これまでに5回開いて浸透を図った。
今後、陣営は支援組織・団体の結束力を生かして票の掘り起こしを図る。6月下旬の立候補表明後、支援組織「いのち輝くいばらきの会」の地域組織を38市町村に結成した。鶴田氏は「思いつく限り、全て実行しようと思う」と意気込む。