九州電力は、現在規制委で施設の詳細設計や運用ルールに関する審査が継続中の玄海原発3、4号機について、再稼働に備えた安全強化策として地震に関する安全項目を加えた「特別点検」を28日から実施すると佐賀県に伝えました。
実施するのは、建屋のコンクリートにひび割れがないかなどを網羅的に調べる総合設備点検を柱とする12項目で、水中カメラを使って原子炉に異物がないかを点検したり、低レベル放射性廃棄物を保管するドラム缶のベルトやボルト類に緩みがないかを確認したりします。
再稼働に対する地元住民らの不安を和らげる狙いということです。
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再稼働に備え、28日から玄海原発で特別点検 九電
産経新聞 2017年8月24日
九州電力は24日、玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働に備えた安全強化策として、通常の点検とは別に、地震に関する安全項目を加えた「特別点検」を28日から実施すると佐賀県に伝えた。再稼働に対する地元住民らの不安を和らげる狙いで、営業運転再開までの完了を目指す。
実施するのは、建屋のコンクリートにひび割れがないかなどを網羅的に調べる総合設備点検を柱とする12項目。水中カメラを使って原子炉に異物がないかを点検したり、低レベル放射性廃棄物を保管するドラム缶のベルトやボルト類に緩みがないかを確認したりする。
九電は原発から半径30キロ圏を中心とする21カ所に地震計を新設する方針も伝達。周辺自治体に要支援者の避難車両を追加配備することも明らかにした。
県庁で説明を受けた佐賀県の山口康郎県民環境部長は記者団に「地震計の設置も含め、しっかりと取り組んでもらっていると感じた」と述べ、九電の姿勢を評価した。
特別点検は、三反園訓鹿児島県知事の要請に応じ、昨年4月の熊本地震の影響がないかどうかを調べるため川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)でも実施した。
玄海3、4号機を巡っては、施設の詳細設計や運用ルールに関する原子力規制委員会の審査が続いており、再稼働は冬以降にずれ込む公算が大きくなっている。