柏崎原発審査、近く方向性 規制委員長「東電の安全文化問う」
日本経済新聞 2017年8月29日
原子力規制委員会の田中俊一委員長は28日、日本経済新聞のインタビューで、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働に向けた安全審査について「節目をつける必要がある」と述べ、9月18日までの在任中に東電が「原発を動かす資格」があるかの方向性を示す考えを示した。同原発の審査は終盤を迎えた昨年以降、様々な問題が発覚し、滞っている。
規制委は30日に東電の川村隆会長と小早川智明社長を呼び、原発の安全対策について説明を求めることを決めた。そのうえで原発の事業主体としての適格性を見極める。田中委員長は「組織としての安全文化への考え方をみる」と強調した。
規制委は審査の一環として7月に両トップを呼んで聴取した。しかし、不十分と判断して文書での回答を求め、東電は今月25日、社長名で提出した。両トップへの聴取では、その内容を中心に問いただす方針だ。