福島原発の事故から間もなく丸4年になろうとしていますが、汚染水の問題は全く解決していません。
1号機~4号機の周囲を凍土遮水壁で囲う工事は進めていますが、果たして凍土壁が完全に出来上がって遮水ができるのかを含めて、その効果は未知数です。
もしも凍土壁工事は終了したものの止水ができないということになれば、この間一体何をしてきたのかということになります。
22日午前、福島原発排水路の放射能濃度が急上昇し、高濃度の放射性排水が原発の港湾内に流出しました。
東電は例によって原因は不明で港の外への流出はないとしていますが、そもそもこの港は透過堤(大石やコンクリートブロックを積み上げた構造)で仕切られたものなので、その間隙を通る分少し時間が掛かるだけでいずれは外洋に拡散していくものです。それを湾内と外洋とが仕切られているかのような言い方をしているのは、東電お得意のゴマカシです。
今回はベータ線源の流出なので、もしも魚介類を経てベータ線粒子が人間に摂取されれば大変危険なことになります。
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福島第一 汚染水が港湾に流出か
NHK NEWS WEB 2015年2月22日
東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にある排水路で22日午前、放射性物質の濃度が上昇し、東京電力は漏れ出した汚染水が原発の港湾内に流出した可能性があるとして、汚染水の移送を止めて原因を調べています。
東京電力によりますと、22日午前10時ごろ、福島第一原発の敷地内にある山側から港湾内につながる排水路で、簡易測定している放射性物質の濃度が上昇したことを示す警報が鳴りました。
調べたところ、通常は検出限界未満になっているベータ線と呼ばれる種類の放射線を出す放射性物質の濃度が最大で1リットル当たり7230ベクレルに上昇していることが分かりました。
排水路の放射性物質の濃度は雨が降った時にも上昇しますが、今回、検出された濃度は、その10倍以上に当たるということです。
東京電力は何らかの原因で汚染水が漏れ出した可能性があり、この排水路を通じて港湾内に流出したとみて、海側に取り付けられたゲートを閉鎖するとともに汚染水の移送作業をすべて止める措置を取りました。
この排水路はもともと港の外の海につながっていましたが、おととし汚染水漏れが相次ぎ、海に流出したことをきっかけにルートが変更され、東京電力は港の外への流出はないとしています。
東京電力によりますと、排水路の放射性物質の濃度が上昇した原因は分かっていないということで、今のところ、山側にあるタンクで汚染水の漏えいを示す水位の低下は確認されておらず、タンクの周囲で汚染水漏れを防ぐせきに取り付けられた排水弁も、すべて閉じられていたということです。