2015年2月6日金曜日

原発危険手当支払い訴訟 東電側請求棄却求める

 福島原発の事故収束作業に従事したのに危険手当を受け取っていないとして、作業員4人が東電や元請け、下請け企業など17社に計約6200万円(2011年5月~2014年9月の約2年4ヶ月分危険手当て約4500万円、残業代など約1200万円)の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が、4日開かれました。
 
 東電は2013年1から作業員の日当割り増し分(危険手当)を1日当たり1万円から2万円に増額マスク着用なら2万円、ボンベやアノラック着用なら3万円、タングステンベスト着用な3万円以上)し、その単価で元請に支払っているとしていますが、数次下請けの作業員たちにはそれ以前の分も含めて殆ど支払われていないということです。
 
 原告は作業の過酷さや危険手当が支払われない理不尽さを訴えましたが、被告側は17社とも請求棄却を求める答弁書を提出、争う姿勢を示しました。
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東京電力側、請求棄却求める 原発危険手当支払い訴訟
福島民友ニュース 2015年2月5日
 東京電力福島第1原発の事故収束作業に従事したのに危険手当を受け取っていないとして、現役を含む作業員4人が東電や元請け、下請け企業など17社に計約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、地裁いわき支部(杉浦正樹裁判長)で開かれ、原告側は作業の過酷さを訴えた。被告側は17社とも請求棄却を求める答弁書を提出、争う姿勢を示した。
  意見陳述で、原告の一人の作業員男性(66)は作業の過酷さや危険手当が支払われない理不尽さを訴え「全員に危険手当が支払われ、作業員の意欲と質が高まり収束作業が着実に進むことを願う」とした。原告側代理人によると、17社のうち2社は答弁書で「(自分たちの会社まで)危険手当が来ていない」としている。代理人は「どこの会社にピンハネされているかが裁判で明らかになれば、それ以外の会社への訴えは取り下げるつもり」と語った。訴状によると、4人はがれき撤去などに従事したが、雇用された会社から危険手当がほとんど支給されなかった、としている。東電は状況を認識しながら放置した責任がある、としている。