美浜3号機 関電40年超運転方針 年度内に再稼働申請
原発への依存度が高い関西電力は2日、運転開始から39年となった「美浜原発」3号機について、40年を超えた運転を目指す方針を明らかにしました。
既に運転開始から40年以上たった同1、2号機は出力が比較的小さい上、再稼働には多額の投資が必要となるため、3月末に廃炉を正式決定する見通しです。
40年超の運転を目指して昨年12月から特別点検を進めている「高浜原発」1、2号機については、14年度内に新規制基準適合性審査を規制委に申請する予定です。
同3、4号機については現在規制委で審査中です。
118万KW4基からなる大飯原発は、3、4号機は現在規制委で審査中で、1、2号機については現在申請の準備中です。
このように極めて古い原発を含めた再稼動が機械的に目指されている現実は恐ろしい限りです。
3つの原発の再稼動に向けた状況は下表のとおりです。
美浜原発
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稼動年数
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規模
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再稼動に向けた状況
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1号機
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46年
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34万KW
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3月末に廃炉か延長かを決定
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2号機
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43年
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50万KW
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3月末に廃炉か延長かを決定
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3号機
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39年
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83万KW
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3月申請予定
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高浜原発
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1号機
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41年
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83万KW
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3月申請予定
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2号機
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40年
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83万KW
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3月申請予定
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3号機
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31年
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87万KW
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規制委が審査中
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4号機
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30年
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87万KW
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規制委が審査中
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大飯原発
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1号機
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36年
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118万KW
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審査申請準備中
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2号機
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36年
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118万KW
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審査申請準備中
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3号機
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24年
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118万KW
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規制委が審査中
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4号機
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23年
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118万KW
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規制委が審査中
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美浜3号機 関電、40年超運転方針 年度内に再稼働申請
東京新聞 015年2月3日
関西電力は二日、運転開始から三十八年強となった美浜原発3号機(福井県、出力八十二万六千キロワット)について、四十年を超えた運転を目指す方針を明らかにした。再稼働に向けて二〇一四年度内に原子力規制委員会に新規制基準に適合しているかどうかの審査を申請する。同日、豊松秀己副社長が福井県の杉本達治副知事に方針を伝えた。
既に運転開始から四十年以上たった美浜1、2号機は「一四年度末ごろに運転延長か否かの方向性」を示すとした。この二基は出力がそれぞれ三十四万キロワット、五十万キロワットと比較的小さい上、再稼働には多額の投資が必要となるため、廃炉を正式決定する見通しだ。
関電はまた、四十年超の運転を目指して昨年十二月から特別点検を進めている高浜原発1、2号機(福井県)についても、一四年度内に新規制基準への適合性を確認する審査を規制委に申請する。その他の原発六基も規制委の審査に通れば、再稼働させる方針。仮に美浜1、2号機を廃炉にする場合、保有十一基中九基の再稼働を目指すことになる。
関電は原発への依存度が高く、代替する火力発電の燃料費や他社からの電力購入料の高止まりによって経営が悪化。一一年度から四年連続の赤字となる見通しで、今年四月からの電気料金の再値上げを目指している。
財務状況の改善や電力の供給力の積み増しに向け、関電は「安全が確認された原発は再稼働させる」との方針を繰り返し示していた。
一方、昨年四月に閣議決定したエネルギー基本計画では、原発依存度を「可能な限り低減させる」としている。国全体としての原発の扱いをめぐっては、政府が一月から中長期的な電源構成比率に関し、本格的な議論を始めている。
また関電は二日、再稼働の前提となる審査に事実上合格した高浜3、4号機に関し、約四百二十設備の安全対策の詳細を記した工事計画の「補正書」を規制委に提出した。
高浜原発3・4号機、来週合格 規制委、審査書公表へ
東京新聞 2015年2月3日
関西電力が再稼働を目指す高浜原発3、4号機(福井県)について、原子力規制委員会が来週にも、新規制基準に適合していると結論付けた審査書を公表することが3日、分かった。高浜3、4号機は正式に審査合格となる。
12日の定例会合で決定に向けて議論する方向で調整している。合格となれば九州電力川内1、2号機(鹿児島県)に続き2例目となる。
ただし審査終了には設備の詳細設計をまとめた工事計画と、運転管理ルールとなる保安規定の認可のほか、地元了解などの手続きが必要となり、再稼働は早くても数カ月後となる見通し。