東京新聞 2015年2月9日
東京電力福島第1原発事故で自然豊かな地域での生活を奪われたとして、福島県田村市都路地区の旧緊急時避難準備区域の住民105世帯339人が9日、国と東電に対し、1人当たり1100万円の慰謝料など総額約37億3千万円の損害賠償を求め、福島地裁郡山支部に提訴した。
訴状によると、原発事故前の自然豊かな生活や家族だんらん、地域コミュニティーが崩壊し、これまでの東電の賠償では不十分としている。
会見した原告団会長の今泉信行さん(67)は「山菜も採れないし、子どもも帰ってこない。きれいな都路がなぜこんなことになるのか。元に戻してほしい」と訴えた。(共同)