石川県志賀原発の1号機の下を走る断層は、「12万年から13万年前以降に一部が変位した可能性は否定できない」とする評価書の案が規制委の専門家会合で示されました。これが規制委で通れば1号機は廃炉になります。
また2号機原子炉冷却用の配管の下を走る断層についても、同じ期間内に「地層に変形を生じた可能性が否定できない」としているので、配管を移設するなどの対応が必要になる可能性があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
志賀原発の断層 「変位の可能性否定できない」
NHK NEWS WEB 2015年7月17日
石川県にある志賀原子力発電所の1号機の下を走る断層について、「12万年から13万年前以降に一部が変位した可能性は否定できない」とする評価書の案が原子力規制委員会の専門家会合で示されました。今後、この断層が将来活動する可能性があると判断された場合、1号機は再稼働できずに廃炉になる可能性があります。
志賀原発の敷地内の断層を巡る17日の原子力規制委員会の専門家会合でこれまでの議論をまとめた見解に当たる評価書の案が示されました。
最大の焦点の1号機の下を走る「Sー1」と呼ばれる断層の活動については、「活動を肯定する明確な根拠は見いだせないが、12万年から13万年前の後期更新世以降に北西部の一部が変位した可能性は否定できない」としています。新しい規制基準では、後期更新世以降の活動が否定できない断層を将来活動する可能性のある断層としてその上に原子炉建屋など重要な施設の設置を認めていません。
専門家会合や規制委員会でこの断層が将来活動する可能性があると判断された場合、1号機は再稼働できずに廃炉になる可能性があります。また、評価書の案は、1号機と2号機のタービン建屋にある原子炉の冷却用の配管の下を走る断層についても、周辺の地形の特徴などから、「後期更新世以降に地層に変形を生じた可能性が否定できない」としていて、2号機も配管を移設するなどの対応が必要になる可能性があります。