復興庁が17日、東京都内で開いた「子ども・被災者支援法」の基本方針改定案に関する説明会に、福島県内外で暮らす避難者ら約50人が参加しました。
参加者からは「線量の高い場所から目をそらしている」、「避難者の切り捨てを意味するのではないか」などと反発の声が相次ぎました。
また「今後どのような住宅確保の支援策があるのか示してほしい」、「障害のある人や要援護者が帰還する環境は整っているのか」などの質問が出ました。
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原発事故「自主避難切捨てに」反対相次ぐ
河北新報 2015年7月18日
復興庁は17日、東京電力福島第1原発事故による自主避難者らを支援する「子ども・被災者支援法」の基本方針改定案に関する説明会を東京都内で開いた。自主避難に関する支援を縮小し、古里への帰還支援などに比重を移す改定案に対し、参加者からは「避難者の切り捨てを意味するのではないか」などと反発の声が相次いだ。
福島県内外で暮らす避難者ら約50人が参加。復興庁の担当者は、福島県内の多くの地域で空間放射線量が大幅に低減したとして「避難指示区域以外の地域から避難する状況にない」と明記した改定案の内容を説明。帰還や避難先などでの定住に関する支援を充実させる方針を示した。
参加者からは「今後どのような住宅確保の支援策があるのか示してほしい」「障害のある人や要援護者が帰還する環境は整っているのか」などの質問が出た。空間放射線量が低下したという復興庁の見解には「線量の高い場所から目をそらしている」などと批判の声が続出した。
復興庁は本年度で集中復興期間が終了することも踏まえ、子ども・被災者支援法に基づく医療や住宅確保などの支援策を見直し、9月ごろに具体案を示す方針。18日には福島市でも改定案に関する説明会を開く。