政府が福島県楢葉町の避難指示解除準備区域をお盆前に解除する方針を示したことを受け、同町議会は2日、本部長の高木陽介経産副大臣に、帰還環境が十分に整うまで解除しないよう要望しました。極めて当然のことです。
高木副大臣は「帰りたいという方に、帰れない、解除できないと言う権限は国にはない」と述べ、避難指示解除に理解を求めたということですが、そんな手続き上のことを口実にし指示を解除してそれに損害補償の打ち切りを連動させる点に問題があります。早く「フクシマ問題」をなくしたいというのは許されません。
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楢葉町議会が避難指示解除先送りを要望
福島民報 2015年7月3日
政府の原子力災害現地対策本部が東京電力福島第一原発事故による楢葉町の避難指示解除準備区域をお盆前に解除する方針を示したことを受け、同町議会は2日、本部長の高木陽介経済産業副大臣に、帰還環境が十分に整うまで解除しないよう要望した。
経産省で、青木基町議会議長らから要望書を受けたは高木副大臣は「要望はしっかりと受け止める。(解除時期について)最終的な検討を進めている」と述べた。一方で、「帰りたいという方が今後もお盆やお正月の時に、いちいち(特例宿泊の)届け出をしないと泊まれない状況でいいのか。帰りたいという方に、帰れない、解除できないと言う権限は国にはない」と述べ、避難指示解除に理解を求めた。
青木町議会議長は要望後、報道陣の取材に応じ「お盆前の解除は非常に早いという話を申し上げた。その思いは(高木副大臣に)届いたと思う」と述べた。
青木町議会議長らは環境省や復興庁を訪れ、町内の仮置き場にある除染廃棄物の早期の移送完了などを要望した。