2015年5月10日日曜日

原発被害者全国組織結成へ 「団結必要」と長谷川さん

 昨年11月に飯舘村の仲間に呼びかけ原発ADRを申し立てた長谷川健一さん(61)は、それまで、国や県が最後はなんとかしてくれるのではと信じてきました
 しかし、何の生活再建策示されないまま、しかも除染不十分なまま避難指示が解除されるのを知って立ち上がりました。
 
 8日、全国的な原発事故被害者の組織として初めて「原発事故被害者団体連絡会」が設立されました。その呼びかけ人も務める長谷川さんは同日、「各団体がばらばらに主張を訴えているままでは、大きな権力を持つ国や東電につぶされてしまう。団結が必要だ」と訴えました
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原発被害者全国組織:「団結必要だ」飯舘村の長谷川さん
毎日新聞 2015年05月08日
 全国的な原発事故被害者の組織として初めて設立される「原発事故被害者団体連絡会」には、東京電力に慰謝料などを求めて原発ADRを申し立てた福島県飯舘村の住民でつくる「原発被害糾弾・飯舘村民救済申立団」も参加する。連絡会の呼びかけ人も務める団長の長谷川健一さん(61)は「各団体がばらばらに主張を訴えているままでは、大きな権力を持つ国や東電につぶされてしまう。団結が必要だ」と訴える。
 
 長谷川さんは原発事故前、両親から孫までの4世代8人家族で、酪農で生計を立てていた。事故で飯舘村全域が避難区域となり、家族は県内3カ所に分散。長谷川さんは妻、両親と福島県伊達市内の仮設住宅で避難生活を余儀なくされている。
 
 長谷川さんはこれまで、国や県が最後はなんとかしてくれるのではと信じてきた。しかし、具体的な生活再建策が示されず、除染も不十分なまま避難指示が解除されるのではと怒りを感じ、昨年11月に村の仲間に呼びかけ原発ADRを申し立てた。申立人は村民の人口の半数にあたる約3000人に上った。
 長谷川さんは連絡会設立を表明する8日の記者会見にも出席。「帰還後の生活再建を考えると、今の賠償額は少なすぎる。各団体の要求実現に向け協力していきたい」と話した。【土江洋範】