福島県内の原発事故時18歳以下の児童の健康状態をみる甲状腺検査で、今年1月から3月末までに新たに16人が甲状腺がんと確定診断されました。対象者約38万5千人のうち甲状腺がんが確定したのは計103人、疑いがあるとされる人を合わせると127人です。
福島県検討委員会では、1巡目と2巡目以降の結果を比べて被曝の影響を判断するということですが、「現時点で事故の影響は考えにくい」としています。
当初、甲状腺がんは百万人当たり1~2人といわれていました。
そこで1巡目と2順目(2順目はまだ全体の1/3程度)の合計でそれと比較すると下表のとおりとなり、桁外れの多さになります。
検討委員会はこうした異常性には全く触れることなく、判でついたように「被曝との関係はない」と述べてきましたが、それだと「被曝の影響」にはしたくないという思いが目立つだけの話です。
そこで1巡目と2順目(2順目はまだ全体の1/3程度)の合計でそれと比較すると下表のとおりとなり、桁外れの多さになります。
検討委員会はこうした異常性には全く触れることなく、判でついたように「被曝との関係はない」と述べてきましたが、それだと「被曝の影響」にはしたくないという思いが目立つだけの話です。
福島県児童の甲状腺がん発症率
調査総数(母数)
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がん確定者
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同左 疑い含む
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百万人当たり
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385,000人
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103人
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267人
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385,000人
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127人
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330人
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甲状腺がん新たに16人 福島の子、確定は103人に
朝日新聞 2015年5月19日
福島県は18日、東京電力福島第一原発事故に伴う被曝(ひばく)の健康影響をみる甲状腺検査で、今年1月から3月末までに新たに16人が甲状腺がんと確定診断されたと発表した。検査対象となる事故当時18歳以下の約38万5千人のうち甲状腺がんが確定したのは計103人。
甲状腺がんは手術を受けて確定する。昨年3月末までの1巡目検査でがんの疑いがあると診断され手術を受けた12人と2巡目検査の4人ががんと確定した。
がんやがんの疑いがあるとされた人は1巡目112人、2巡目15人で計127人となった。2巡目検査は来年3月まで続く。県検討委員会では、1巡目と2巡目以降の結果を比べて被曝の影響を判断するが、「現時点で事故の影響は考えにくい」とする。
県によると1巡目では、原発周辺自治体と他の地域で、疑いも含めがんが見つかった人の比率に差はないという。チェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんが多発した、放射線の影響を受けやすい乳幼児には、がんは見つかっていない。(大岩ゆり)