2015年5月31日日曜日

また福島原発港湾内に汚染水流出 海水が高汚染

 東電はまた福島原発の港湾に大量の放射能を排出させました。
 タンクから3号機タービン建屋に移送中の汚染水がホースの直径約1センチの穴から漏れ、近くの排水路を通じて港湾内に流出したもので、3日間で236トンを移送した分からのものです。
 
 汚染水には1L当たりベータ線粒子が110万ベクレル含まれていて、これにより29日に採取した港湾内の海水からは、1号機と2号機の取水口でそれぞれ1L当たりベータ線290ベクレルと240ベクレルを計測したほか、港湾中央部付近でも同190ベクレルが検出され、いずれも過去最高値でした
 
 港湾内に排出された放射能はいずれ外洋に移動しますが、魚介類を経てベータ線粒子を体内に取り込むと強烈な内部被曝を起こします。
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福島第1原発港湾内に汚染水流出 ホースに1センチの穴
東京新聞 2015年5月29日
 東京電力は29日、福島第1原発敷地内で、タンクから3号機タービン建屋に移送中の汚染水がホースから漏れ、近くの排水路を通じて港湾内に流れ出ていたと発表した。ホースに直径約1センチの穴が開いていたのが原因で、港湾内への流出量を調べている。
 
 移送していたのは、地下貯水槽脇の漏えい検知用の穴からくみ上げた汚染水など。地下貯水槽は2013年4月に漏えいが相次ぎ、汚染水の保管場所としては使用中止となった。
 
 移送は27日午前9時から開始。29日午前10時すぎに作業員が漏えいを発見し、移送を停止したことで漏れが止まった。3日間の移送量は計236トンだった。(共同)
 
 
汚染水濃度110万ベクレル=移送漏えい、港湾も値上昇-福島第1
時事通信 2015年5月30日
 東京電力福島第1原発で、移送中の放射能汚染水がホースから漏れた問題で、東電は30日、汚染水中に含まれるストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり110万ベクレルに上ったと発表した。漏れた汚染水の一部は港湾に排水しており、漏えいが判明した29日は港湾3カ所で海水の放射性物質濃度最高値を更新した。
 東電によると、ホースには縦約1センチ、幅約0.2センチの穴が開いており、そこから汚染水が漏えい。セシウム134と137は同274ベクレル含まれていた。東電が地下水を海に放出する際の基準値はセシウム134と137で同2ベクレル未満、ベータ線を出す放射性物質で同5ベクレル未満。
 29日に採取した港湾内海水でもベータ線を出す放射性物質の濃度が相次ぎ上昇していることが判明。1号機と2号機の取水口でそれぞれ同290ベクレルと240ベクレルを計測したほか、港湾中央部付近でも同190ベクレルが検出され、いずれも過去最高値だった。
 漏れた汚染水の移送は27日から行われており、29日午前までに計236トンがホースの中を流れているが、漏えい量は分かっていない。東電は外洋とつながる港湾の出口付近で海水の放射性物質濃度に大きな変動は見られないとして「外洋への影響はないと考えている」と話している。