2015年5月28日木曜日

川内原発 巨大噴火への対応不十分、火山学者

 火山噴火予知連絡会の石原和弘副会長は27日、千葉市で講演し、九電川内原発について、「仮に原発敷地に火砕流が到達しない場合でも鹿児島市などが大規模に被災して都市機能が停止した場合、原発の所員が原発にとどまって作業を継続できるのか疑問」と述べ、超巨大噴火に至らない噴火への対応の検討が不十分だと指摘しました。
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巨大噴火未満の対応、不十分=川内原発、火山学者が指摘
時事通信 2015年5月27日
 再稼働の前提となる審査を終えた九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)について、火山噴火予知連絡会の石原和弘副会長(京都大名誉教授)は27日、千葉市で開かれた日本地球惑星科学連合大会で講演し、「敷地に火砕流が到達しない場合でも原発の作業を継続できるのか」と述べ、超巨大噴火(破局的噴火)未満の噴火への対応の検討が不十分だと指摘した。
 石原氏は、九電が「川内原発から約50キロ離れた鹿児島県の姶良(あいら)カルデラが噴火した場合でも、破局的噴火には至らず、火砕流は敷地に到達しない」とした想定はおおむね妥当と評価。しかし、鹿児島市内を中心に大規模な被害が想定され、多くの住民が避難して都市機能が停止する可能性を指摘し、「行政や交通、ライフラインが止まる中で、敷地に到達しないからといって、原発の所員はとどまれるのか」と疑問を呈した。