2017年10月14日土曜日

14- 高浜原発仮処分最終審尋で ミサイル攻撃に大丈夫なのかと

 関電高浜原発3、4号機の運転差し止め仮処分訴訟の第2回審尋が13日、福井地裁で開かれ、同日審尋を終結しました。

 審尋で住民側は、「北朝鮮からのミサイル攻撃の可能性がある」などとして「事故の危険性があるのに再稼働は認められない」と主張しましたが、関電側は「ミサイル攻撃の具体的危険が切迫しているとはいえない」と述べたということです。

 現実問題として日本の原発は、原子炉や使用済み核燃料プール部の屋根構造は耐空爆仕様になっていないので、福島原発では水素爆発で屋根が簡単に吹き飛びました。
 もしもミサイルが建屋の屋根を突き破り核燃料プールを損傷させれば、水が抜けて核が暴走しだし大変な事態にります。水が抜けると使用済み核燃料は人間が近づけないほどの強い放射線を出すので、プール内で起きる核の「暴走」を阻止したり抑制することはできません

 そうした致命的な危険性があるのに対して、「いまはまだ具体的危険が切迫していない」からなどという逃げ口実が果たして通用するのか、司法の側の態度を注視したいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
高浜原発仮処分の審尋終結、福井地裁
産経新聞 2017年10月13日
 福井県の住民が関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の運転差し止めを求めた仮処分の第2回審尋が13日、福井地裁(林潤裁判長)で開かれ、同日終結した。地裁は追加の主張があれば1カ月以内に提出するよう求めた。

 地裁が決定を出す時期は未定だが、申立人の松田正さん(68)=同県坂井市=は「早ければ年内に決定が出るかもしれない」と話した。今後、事故時の住民避難対策の不備を訴える書面を提出するという。

 審尋で住民側は、北朝鮮からのミサイル攻撃の可能性があるなどとして「事故の危険性があるのに再稼働は認められない」と主張。関電側は「(ミサイル攻撃の)具体的危険が切迫しているとはいえない」として申し立ての却下を求めた。

 高浜3、4号機は5~6月に再稼働し、営業運転中。