2017年10月1日日曜日

米国の原発 今後38年間で全て消滅の可能性

 現有の米国原発99基のうち約半数が向こう17年間で廃炉になる可能性があり、今世紀半ばまでに原子力発電業界は事業が立ちゆかなくなる公算が大きいということです
 米スキャナは、サウスカロライナ州に計画していた2基の原子炉建設の中止を発表しました

 日本のような原発保護政策をとっていない米国では、安価な天然ガスによる発電や電力需要の低迷で、原発事業者の利益は減少し発電所の閉鎖が続いています

 (関係記事)
2017年1月11日  米ニューヨーク州の原発2基 廃炉へ
2016年6月23日  2025年にカリフォルニア州の原発がゼロに
2016年6月4日   米電力大手エクセロンが原発2カ所を閉鎖
2015年11月4日  米国で先月に引き続き、原発1基が停止へ
2015年10月16日 米ピルグリム原発閉鎖 安全・コスト面とも失格
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米国の原発、今後38年間で全て消滅の可能性 米調査会社が指摘
日刊工業新聞 2017年9月26日
ブルームバーグ米国の原子力発電業界は今世紀半ばまでに事業が立ちゆかなくなる公算が大きい。
 現存する最後の操業ライセンスが失効する2055年までに全ての原子炉が消滅し得ると、S&Pグローバル・レーティングが22日付のリポートで指摘した。ライセンスの延長はないと仮定している。全米に存在する99基の原子炉の半数が向こう17年間で廃炉になる可能性があるとした。

 米スキャナは、費用が200億ドル(約2兆2300億円)余りに膨らんだことや契約を請け負ったウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が破産法の適用を申請したことを理由に、サウスカロライナ州に計画していた2基の原子炉建設の中止を発表。S&Pのリポートは、この決定を受けた形となった。安価な天然ガスによる発電や電力需要の低迷で、原発事業者の利益は減少し、発電所の閉鎖が続いている