河北新報 2017年9月30日
東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に設けられる特定復興再生拠点区域(復興拠点)の整備に向け、環境省は29日、福島県双葉町の一部地域の建物解体と除染工事の入札を公告した。整備計画認定後、初めての発注となった。
対象は(1)北東部の避難指示解除準備区域と常磐自動車道を東西に結ぶ「復興シンボル軸」(県道と町道)の一部約3キロ(2)国道6号から常磐道までのアクセス道の一部となる町道約3キロ-の沿道地域。工事は除染と家屋55軒ほどの解体を行う。
復興拠点はJR双葉駅周辺の555ヘクタール。同省は昨年発注した駅西側の約40ヘクタールの除染をほぼ終えた。町と協議し、拠点区域内の解体除染を順次進める。
計画で町は2022年春ごろまでに、復興拠点の区域全体の避難指示解除を目指す。北東部の避難指示解除準備区域と、双葉駅周辺の一部区域などは、JR常磐線が全線再開する19年度末までに先行解除する考え。