2017年10月22日日曜日

浜岡原発に新冷却装置検討

 最近、原子力規制委は沸騰水型原発に対し、格納容器の下部にためられている水を格納容器の外に引き出し冷却装置で冷やし、再びポンプで格納容器内に戻すことで、事故時に格納容器内の温度を抑え圧力の上昇を抑制する仕組みの導入を義務付る方向です。
 中部電力は、審査中の浜岡原発4号機に、これを導入することを検討していると明らかにしました。
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浜岡原発に新冷却装置検討 中部電力、規制委の義務化受け
静岡新聞 2017年10月21日
 中部電力は20日、原子力規制委員会の適合性審査を受けている浜岡原発(御前崎市佐倉)4号機の重大事故対策で、原子炉格納容器の破損を防ぐ新たな冷却装置の導入を検討していることを明らかにした。原子力規制委が事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型の原発に対し、設置を義務付けたことを受けた。

 沸騰水型は加圧水型の原発に比べ、格納容器が小さく、事故で冷却機能が失われると内部の温度や圧力が上がりやすい。中電は格納容器の破損対策として「フィルター付きベント(排気)」を設置した。ベントは外部に排気する際、放射性物質を大幅に抑えるが、完全には遮断できない。新冷却装置によって内部の圧力を下げ、ベントを使う事態に至るのを防ぐ狙い。

 格納容器の下部にためられている水を格納容器の外に引き出し冷却装置で冷やし、再び格納容器内に戻す仕組み。設備の規模や費用、整備時期などは今後詰める。同日の市議会全員協議会で報告した。
 新冷却装置は、東電が浜岡原発より審査が進む柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)に導入を決め、規制委が有効性を認めた。規制委は意見公募を経て年内に新規制基準を改正し、新装置の設置を正式に義務付ける。

浜岡原発に導入する新冷却装置のイメージ図
浜岡原発に導入する新冷却装置のイメージ図