2017年10月31日火曜日

柏崎原発 審査やり直し要求へ 地質専門家 規制委に意見書

 地質の研究者たちで作る「柏崎刈羽原発活断層問題研究会」のメンバーは、規制委の「刈羽テフラ」の年代の評価について重大な疑義があるとするなど4テーマにわたる意見書を作成し、柏崎刈羽原発の再稼働に関する意見公募に応じる形で、提出することを決めました。
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柏崎原発 審査やり直し要求へ 地質専門家 規制委に意見書
新潟日報 2017年10月29日
 東京電力柏崎刈羽原発周辺の断層を巡って東電の評価に疑義を示している地元の専門家グループは28日、同原発6、7号機に事実上の合格を出した原子力規制委員会の審査書案に対し、意見公募に応じて意見書を提出することを決めた。東電による断層の活動性評価の手法を「適切」と認めた判断の撤回と、規制委の審査基準の見直し、審査のやり直しを求める。

 4日に審査書案を取りまとめた規制委は5日から11月3日まで、審査書案に対する科学的・技術的意見の公募(パブリックコメント)を行っている。

 専門家グループは、県内の大学、高校の教員、元教員ら地質の研究者で構成される「柏崎刈羽原発活断層問題研究会」。メンバーの8人が28日、新潟市西区の新潟大に集まり、地質を巡る審査書案の問題点を4テーマにまとめ、テーマごとに意見書をつくることを決めた。

 意見書では主に、原発周辺の地下にある断層が将来活動するかどうかの判断材料となる地層の年代評価を問題視する。断層がある地層「古安田層」の年代評価の誤りを指摘し、「規制委は評価を撤回し、あらためて年代評価を行うべきだ」と求める。

 また、古安田層の堆積年代を特定するための重要な指標とされた火山灰「刈羽テフラ」の年代についても、東電と専門家グループとで評価が食い違っていることを挙げて「重大な疑義がある」と強調する。

 メンバーの一人で県技術委員会委員を務める立石雅昭・新潟大名誉教授は「規制委による地質についての科学的・技術的な審議は不十分だ。意見書に対して真剣に対応してほしい」と話した。