NHK NEWS WEB 2017年9月30日
東京電力福島第一原発の事故の影響で、おととしまで避難指示が出されていた福島県楢葉町のこども園で、地元に戻って初めてとなる運動会が開かれました。
福島県楢葉町の町立こども園は、原発事故のあと避難先の福島県いわき市で、町の子どもたちを受け入れてきました。避難指示がおととし解除され生活や交通の環境が改善したことから、ことし4月に町内に戻りました。
30日は地元に戻って初めてとなる運動会が開かれ、さわやかな秋空のもと、園児たちおよそ50人が元気に体を動かしました。
運動会には大勢の保護者や親戚も訪れ、声援を送ったり子どもたちの姿をカメラに収めたりしていました。また、「玉入れ」には地元に戻って生活するお年寄りや、避難先で卒園した小学1年生も参加し、一緒に競技を楽しんでいました。
3歳の娘と参加した女性は「生まれ育った町でのびのびと体を動かせてよかったです。」と話していました。80代の女性は「仮設住宅と町内を行き来して暮らしています。ひ孫の姿を見ることができて最高です。」と笑顔を浮かべていました。
楢葉町では避難指示の解除から2年がたつ今も、町内で生活する人は人口の4分の1ほどにとどまっています。