首都圏を中心にしていると思われる日刊スポーツが、長岡駅近くでの5区の大平えつこ候補と泉田裕彦候補(前知事)の遭遇の模様を報じました。
中央も注視していることの顕れと思われます。
泉田候補側が予定時間を10分もオーバーしたことに対して、大平えつこ候補側の森裕子参院議員(自由党)が迫力のある対応を見せました。
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「ダークサイドに落ちたな」原発慎重派前知事を批判
日刊スポーツ 2017年10月13日
<アベ政治YES?NO? 激戦!!2017秋の陣>
東京電力柏崎刈羽原発に近い新潟5区。これまで原発政策に慎重だった泉田裕彦前知事(55)が再稼働を進める自民党公認候補として出馬した同区に12日、安倍晋三首相(63)が応援に入り、「地域を守れるのは泉田候補だ」と支持を訴えた。首相の演説直後、同じ場所で野党統一候補の大平悦子氏(61)が10秒とおかずに演説会を実施。応援の森裕子参院議員(61)が「泉田候補はダークサイドに落ちたな」と強烈に批判するなど、バチバチの舌戦を繰り広げた。
しかし首相の演説終盤、思わぬ“敵”が現れた。対向車線に大平陣営の選挙カーが名前を連呼しながら接近。首相の演説終了から数秒とおかず、選挙カーを自民党の選挙カーの後ろに付け「午後5時からの演説予定が10分も待たされた。早くどかして」と強襲した。
声の主は、昨年の参院選新潟選挙区で野党統一候補として当選した自由党の森裕子氏。森氏は「泉田さんの知事初当選は応援した。再稼働ストップのために戦ってきた。そう信じてきた泉田裕彦前知事…。ダークサイドに落ちたな!」と批判した。
泉田氏は、8月に死去した長島忠美氏の後任として自民党の公認を得た。党側は「弔い合戦」と位置づけるが、泉田氏が新潟5区出身でないことなどから、県連内では反対の声が多かったのも事実。突然の解散で党公認は得たが、地元は決して一枚岩ではない。
同区は、今も県民に愛される田中角栄元首相の地盤だ。泉田氏は演説で「長島先生は越山会の重要メンバー。田中角栄先生の日本列島改造論の本質は『国土の均衡ある発展』。アベノミクスはまだ7割。残りの3割で中央と地方の格差を是正する。長島先生が受け継いだ思いを、泉田に託してください」と「田中」の後継も強調した。
しかし、演説中には「原発どうすんだ」のヤジも。泉田氏は、原発政策には疑問があるとしながらも「原発にテロや攻撃があったら、住民を守れない。制度を変えるには、与党の中からしか変えられないんです」と理解を求めた。
一方、民進党は当初、田中真紀子元外相や同氏の親族の擁立に動いたがまとまらなかった。その後、魚沼市長だった大平氏を擁立した経緯がある。知名度では泉田氏に及ばないが、民進党県議団、社民、共産、連合、市民連合の野党統一候補として、森氏の参院選、米山隆一県知事(50)の県知事選と連勝してきた野党共闘の「新潟ショック」の再現を狙う。大平氏は「泉田さんは中から変えられると思うのかもしれませんが、私は無理だと思う」と批判。「私は市民と変えていく」とした。【清水優】
◆新潟の野党共闘 昨年7月の参院選新潟選挙区と、同10月の県知事選で、野党と市民団体の支援を受けた統一候補が、与党候補を撃破。「打倒自民」のモデルケースとなった。参院選では、無所属の森裕子氏が自民現職に約2000票差で勝利。知事選では、現状での柏崎刈羽原発再稼働に反対する米山隆一氏が、自公推薦ら3人を破り初当選した。衆院選では共産党が候補を取り下げるなどして、2区以外の5選挙区で、野党統一候補が自民候補と対決する構図だ。
◆東電柏崎刈羽原発の現状 同原発6、7号機に関し、原子力規制委員会は今月4日、事故対策が新規制基準に適合したとする審査書案を了承した。事実上の審査合格。再稼働判断は数年後とみられるが、東電は2基の再稼働を経営再建の柱と位置づける。