2017年10月15日日曜日

各党の原発政策

原発活用か原発ゼロか 衆議院選挙 各党の主張
NHK NEWS WEB 2017年10月15日
衆議院選挙は、投票日まで1週間となりました。選挙戦では、原発を活用するのか、それとも、原発ゼロを目指すのか、また、原発ゼロの目標時期などをめぐって、各党の主張に違いがあり、争点の1つとなっています。

原発政策について、
自民党は、原子力を、安全性の確保を大前提に、重要なベースロード電源と位置づけて活用するとしたうえで、原発の再稼働は、原子力規制委員会が基準に適合すると認めれば、立地自治体などの理解と協力を得ながら進めるとしています。一方で、再生可能エネルギーを最大限導入するほか、火力発電の高効率化を進めることなどで、原発への依存度を可能な限り低減させるとしています。

希望の党は、原発は、日本の将来を担うエネルギーではないとして、日本に残すべき原子力技術を保持する方法を確保したうえで、2030年までに原発ゼロを目指すとしており、再生可能エネルギーの比率を30%まで向上させて、徹底した省エネによって、エコ社会に変えていくとしています。

公明党は、原発の新設を認めず、再生可能エネルギーを最大限導入することなどで、原発ゼロを目指すとしていますが、目標時期は示していません。一方、再稼働は、原子力規制委員会の厳格な規制基準を満たせば、立地自治体などの理解を得て判断するとしています。

共産党は、「原発ゼロ」の政治決断を行って、原発の再稼働を中止し、すべての原発で廃炉のプロセスに入るとしており、2030年までに電力の4割を再生可能エネルギーで賄う目標を掲げて、環境保全などに配慮しながら、計画的に推進するとしています。

立憲民主党は、原発の再稼働は現状では認められず、原発の稼働がなくても、経済は成り立つとして、省エネなどの技術開発とともに、使用済み核燃料の処理などの工程表を示す「原発ゼロ基本法」を策定し、1日も早く原発ゼロを実現するとしています。

日本維新の会は、原発の再稼働には、国が避難計画の策定に関与することや、地元の同意の法定化、それに原子力損害賠償制度の確立などが不可欠だとする一方、再生可能エネルギーなどの導入を促進し、電力自由化を一層推進するとしています。

社民党は、原発の新増設はすべて撤回して、再稼働に反対し、早期の脱原発の実現と再生可能エネルギーの割合を2050年までに100%にすることを目指すとしています。

日本のこころは、原発は、地球温暖化対策にも効果があるとして、原子力規制委員会の審査に合格した原発の再稼働は進めるべきだとしています。

このように、原発を活用するのか、それとも、原発ゼロを目指すのか、また、原発ゼロの目標時期などをめぐって、各党の主張には違いがあり、選挙戦の争点の1つとなっています。