2013年7月6日土曜日

原発・放射能ニュース 2013.7.06~10


原発・放射能ニュース 2013.7.0610

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7.10

高濃度汚染水 海に拡散か 福島第一 (東京新聞)
 東京電力福島第一原発の海側の汚染監視用の井戸で、地下水から高濃度の放射性物質が検出されている問題で、原子力規制委員会は、原子炉建屋などにたまった汚染水が地下に漏れ、海にも拡散している疑いが強いとの見方をまとめた。十日の定例会合で東電に早急な対策を促した。 
 地下水の高濃度汚染は五月下旬以降続いている。八日に2号機の取水口付近で採取した水から一リットル当たり二万七〇〇〇ベクレルの放射性セシウムが出たのに続き、九日に採った水から同三万三〇〇〇ベクレルのセシウムを検出した。
 東電はこれまで、二〇一一年四月に2号機海側の立て坑から漏れた大量の高濃度汚染水が地中に残り、地下水で拡散していると説明していた。しかし規制委は、土が吸着したとされるセシウムの濃度が高い▽3、4号機側でも放射性物質を検出▽海水中の汚染も1~4号機の取水口すべてで高い-ことから、東電の説明を疑問視。建屋や地下のトレンチ(トンネル)にたまった汚染水が、新たに漏れ出して海洋への拡散が起こっていることが強く疑われる、とした。

福島第1原発:観測井戸から検出のセシウムさらに上昇 (毎日新聞)
 東京電力福島第1原発の海側の地下水観測用井戸で高濃度のトリチウム(三重水素)などが検出されている問題で、東電は10日、2号機タービン建屋東側の観測用井戸から9日に採取した水の放射性セシウム濃度が、8日よりもさらに上昇したと発表した。
 9日に採取した水1リットル当たりの濃度は、セシウム134が1万1000ベクレル(8日は9000ベクレル)、セシウム137が2万2000ベクレル(同1万8000ベクレル)と上昇。5日採取の水と比べると、107倍になった。
 ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質の濃度は90万ベクレルで、8日の89万ベクレルから増えていた。東電は「護岸の地盤改良工事など汚染拡大防止対策を進め、監視を強化していく」としている。【阿部周一】

7.09

原発事故で鳥類や昆虫に異常も 日米研究者ら指摘 (東京新聞)
 【シカゴ共同】東京電力福島第1原発事故に伴って放出された放射性物質が、生物に及ぼす影響について考える国際分子生物進化学会のシンポジウムが8日、米シカゴで開かれた。日米の研究者らが、ツバメなどの鳥類やチョウなどの昆虫に異常が起きている可能性があると指摘し、さらに詳しい調査の必要性を訴えた。
 米サウスカロライナ大のティモシー・ムソー教授は、1986年のチェルノブイリ原発事故後に、ツバメなどの羽毛の一部が白くなるほか、体に腫瘍ができるなどの異常が起きたと報告。

楢葉で新たに高線量破片 井出川河口付近で計4点に (福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示解除準備区域の楢葉町井出の井出川河口付近で表面放射線量の高い汚染物質が発見された問題で、東京電力は8日、新たに汚染物質の破片2点を発見、回収したと発表した。2点の線量は、ベータ線とガンマ線を合わせて、それぞれ毎時1万2000マイクロシーベルト(12ミリシーベルト)と同4700マイクロシーベルト。
 
地下水セシウム濃度急上昇=港湾近く井戸で90倍に-福島第1、汚染拡大-東電(時事通信)
 東京電力は9日、福島第1原発の観測用井戸で8日に採取した地下水から、セシウム134が1リットル当たり9000ベクレル、セシウム137が同1万8000ベクレル検出されたと発表した。5日に同じ場所から採取した地下水と比べ、濃度は約90倍に上昇しているという。
 これまで比較的低い値にとどまっていたセシウムの濃度が急上昇したことで、改めて同原発の地下水で汚染が拡大していることが裏付けられた。

7.08

セシウム検出、コメ出荷弾力運用 13年産で政府 (東京新聞)
 東京電力福島第1原発事故で放射性セシウムが検出されたコメ生産地の出荷制限を、政府が2013年産から弾力的に運用することが8日、分かった。従来は1カ所でも基準値を超えれば市町村単位などで出荷を止めるのが原則だったが、複数地点の検査で汚染の範囲を調べ、限定的な場合は制限を見送るよう改めた。
 基準値を超えた12年産米は福島県の16農家と宮城県の1農家で見つかった。市町村単位で見ると、複数の農家から汚染米が見つかるケースは少なく、すぐに制限の網をかけるのは実態に合わないとの理由だ。

楢葉町 高線量の“かけら”見つかる  (NHK)
原発事故が起きた東京電力福島第一原発からおよそ15キロ離れた福島県楢葉町の河原で、表面の放射線量が高い、黒いシートのかけらのようなものが見つかりました。
現場付近では、先月から線量が比較的高いものが相次いで見つかっており、東京電力が事故との関連を調べています。
 
福島第1原発の井戸水 基準10倍のトリチウム (河北新報
 福島第1原発の井戸水から高濃度放射性トリチウムが検出された問題で、東京電力は7日、5日に採取した井戸水から法定基準の10倍に当たる1リットル当たり60万ベクレルのトリチウムが検出されたと発表した。これまで井戸水から検出された中で最も高い。
 高濃度のトリチウムが検出されたのは、問題を受けて新たに掘った井戸で、海までの距離は4メートル。1日に測定した51万ベクレルを上回り、濃度は上昇傾向にある。海水への汚染拡散の可能性も懸念される。

廃炉、賠償で批判相次ぐ 南相馬で国と東電が説明会 (福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発1~4号機の廃炉に向けた取り組み状況と損害賠償の考え方について、国と東電は7日、南相馬市民を対象にした説明会を同市で開いた。
  住民からは、精神的損害の賠償額、国と東電が県内の全原子炉の廃炉を明言していない姿勢などについて批判や要望が相次いだ。
 
7.07
海近くでトリチウム最高濃度=地下水で上昇、福島第1-東電 (時事通信)
 東京電力は7日、福島第1原発の港湾近くの観測用井戸で5日に採取した地下水から、1リットル当たり60万ベクレルの放射性トリチウム(三重水素)を検出したと発表した。これまでで最も高い濃度という。
 この井戸は港湾から約6メートル西にあり、現在ある観測用井戸5カ所の中で最も海に近い。1日に同じ場所で採取した地下水のトリチウム濃度は同51万ベクレルだった。また、1~4号機取水口北側の海ではトリチウム濃度が上昇傾向を示しており、3日に採取した海水で同2300ベクレルと過去最高だった。
 東電は「データを蓄積している段階で、海へ流出しているかどうかは判断できない」としているが、地下で汚染がどのように拡大しているか把握できていない状況だ。

トリチウム濃度上昇続く 海水から最高値2300ベクレル 福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発の港湾内で海水に含まれるトリチウムの濃度が上昇している問題で、東電は6日、港湾で3日に採取した海水から、事故後に計測を始めて以来、最高値となる1リットル当たり2300ベクレルのトリチウム(法定基準は6万ベクレル)が検出されたと発表した。
  これまでは1日に採取した海水の1リットル当たり2200ベクレルがトリチウムの最高値だったが、さらに上昇した。
 
7.06

トリチウム事故後最高値 2200ベクレル いったん減少後、急上昇 (東京新聞)
 東京電力は今週(六月二十九~七月五日)、福島第一原発の1~4号機取水口北側で一日に採取した海水から事故後最も高い一リットル当たり二二〇〇ベクレルのトリチウムを検出したと発表した。先月二十一日採取分で一一〇〇ベクレル、二十四日分で一五〇〇ベクレルを検出した後、いったん半減したが急上昇した。
 また、1、2号機タービン建屋海側で、海から四メートルの距離に掘った観測用井戸で二十八日に採取した水から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が同三〇〇〇ベクレルの濃度で検出された。

梁川のブルーベリー基準値超 収穫前の事前確認検査 (福島民友ニュース)
 (福島)県は5日、収穫前の事前確認検査で伊達市梁川町のブルーベリー1点から食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を上回る1キロ当たり150ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。
  県は同日、同市梁川町のブルーベリーについて収穫を自粛するよう同市に要請した。基準値を超えたブルーベリーは収穫前のため、市場には流通していない。

内部被ばく検査再開 牛久市きょうから(東京新聞)
 牛久市は六日、本年度のホールボディカウンター(全身測定器)による、放射線の内部被ばく検査を開始する。検査は福島県内で行われ、市がバスで送迎する。
 検査は東京電力福島第一原発事故を受け、昨年度から市が実施している。対象は、本年度で四歳になる幼児と保護者、それに昨年度検査対象にならなかった高校二、三年生など計二千三百七十四人。九月上旬までの予定で、検査、バス料金は無料。検査は本年度で終了する予定。
 昨年度は、対象者八千五百五人の約八割に当たる六千六百三十人と、受診を希望した成人八百三十八人が受けた。同市の発表によると、受診した全員から、セシウム137などの放射性物質は検出されなかった。(坂入基之)