2013年7月3日水曜日

東電は柏崎刈羽原発の再稼動申請へ、新潟県は態度を硬化

 東電は2日、柏崎刈羽原発(新潟県)6、7号機再稼働に向けた安全審査を新規制基準が施行される8日以降速やか申請することを決めました。
 それに対して新潟県側は唐突過ぎる。まだ踏むべき手順を踏めていない」と態度を硬化させています
 泉田新潟県知事規制委の態度に強い不満を表明し、新規制基準について「安全を確保するには不十分」と指摘しているのは既報のとおりです
     2013年6月30日「泉田知事は原発新基準を否定 再稼働は困難に」
 また、新潟県が浄水場の汚泥は放射性廃棄物に当たるとして東電に引取りを要求しているのに対して、東電が事実上無視し続けているという経過もあります。
 
 原発の再稼動には立地県の承認が必要なので、東電が県の納得を得ないまま申請に踏み切り、仮に規制委の安全審査を通っても、再稼働は認められないことになります。
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柏崎刈羽6、7号機申請へ 東電社長「最大限の対策」 
東京新聞 2013年7月2日
 東京電力は2日、停止中の柏崎刈羽原発(新潟県)6、7号機に関し、再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請することを決めたと発表した。新規制基準が施行される8日以降、「速やかに」申請するとしている。2日の取締役会で決定した。

 東電の広瀬直己社長はこの日の記者会見で「福島第1原発事故の反省の上に立ち、対策を検討してきた。考えられる最大限の安全対策を取り込んだ」と述べ、6、7号機の安全性を強調した。
 広瀬社長は、近く地元自治体である新潟県や柏崎市、刈羽村に事情を説明するため訪問することも表明。「できるだけ丁寧に説明し、理解を得たい」と話した。(共同)

再稼働申請「唐突すぎる」 新潟県側、態度硬化の可能性 
朝日新聞 2013年7月2日
 東電の方針に、再稼働に慎重な姿勢の新潟県側は態度を硬化させそうだ。県幹部は2日、「いくら何でも唐突過ぎる。まだ踏むべき手順を踏めていないのではないか」と述べた。

柏崎刈羽原発の再稼働申請へ 
 柏崎刈羽原発の再稼働にあたっては「安全協定」に基づいて県など地元の了承が必要になるが、泉田裕彦知事は「福島第一原発事故の検証・総括がなければ再稼働の議論はしない」と繰り返している。かねて東電の対応に批判的だった泉田知事はここにきて、東電が柏崎刈羽原発で建設中の新たなベント設備について地元に説明していないことや、放射性セシウムを含む汚染汚泥を引き取っていないことも批判している。 
 泉田知事は規制委の新規制基準についても「安全を確保するには不十分」と指摘しており、東電が県の納得を得ないまま申請に踏み切れば、仮に規制委の安全審査を通っても、再稼働を認めない可能性が高い。