2015年1月18日日曜日

福島労働局が労災防止を要請|地下水放出で説明会漁業者から批判|福島県外でも健康調査を

 福島労働局は福島原発廃炉作業で労働災害が今年度は既に55件に上っているとして、東電福島第一廃炉推進カンパニーに対し労災防止対策の徹底を要請しました。東電によると平成25年度の労災は32件でしたが、作業員数が約6000人と約2倍に増加した今年は労災もそれに比例して増加しています。
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 福島原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから汚染地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画、国と東電いわき市で漁業者に対して説明しましたが、参加した漁業者からは「福島県だけに汚染水の始末を押しつけるのか」などと批判が出ました。いわき地区の漁業者を対象とした説明会は3度目で、国と東電は前回12月の説明会での意見に対して見解を述べました
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 福島原発事故に伴う住民の健康管理は現在福島県民に限定して行われていますが、千葉県の野田、柏、松戸など九市は昨秋、環境省に健康調査を実施するよう緊急要望書を提出しました。ところがその後同省が出した指針にそれが盛り込まれていないので、野田市はあらためて国の責任で甲状腺エコー検査などの実施するようコメントを出しました。放射線の被害が福島県内にとどまるというような保証は何もないので、健康管理は是非広い範囲で行うべきです。
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原発作業員の安全確保要望 東電に福島労働局長
福島民報 2015年1月17日
 福島労働局は16日、東京電力福島第一原発事故の廃炉作業で労働災害が増加しているとして、東電福島第一廃炉推進カンパニーに対し労働災害防止対策の徹底を要請した。 
 東電によると、第一原発で起きた平成25年度の労働災害は32件だったが、今年度は11月末までに55件に上る。作業員数は平日で約6000人。25年から約2倍に増加している。要請では連絡調整の徹底、現場巡視の強化、新規作業員の指導援助などの対策に加え、災害防止対策の報告を2月16日までに行うように求めた。 
 広野町の富岡労基署広野町臨時事務所で引地睦夫局長が、小野明東京電力福島第一原発所長に要請書を手渡した。引地局長は「労働災害は県民に不安を与える。未然防止に努めてほしい」と述べた。 
 小野所長は「社内の連携を強化し、しっかりと対策を練りたい」と話した。 
 
 
漁業者、不満あらわ いわき・地下水放出で説明会
福島民友ニュース 2015年1月17日
 東京電力福島第1原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから汚染地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画で、国と東電は16日、いわき市で漁業者に対して計画の運用方針案を説明、海洋放出への理解を求めた。参加した漁業者からは「福島県だけに汚染水の始末を押しつけるのか」などと批判した。
  いわき地区の漁業者を対象とした説明会は3度目。国と東電は昨年12月の説明会での意見に対して見解を述べた。「サブドレンの浄化水は他県や沖合にタンカーで運んで排出すべき」との意見について国側は「安全にもかかわらず、他県や沖合で排出することはかえって安全性に対する疑念や誤解を生む」と答えた。
  説明会後、東電福島復興本社代表の石崎芳行副社長は、計画の技術的な説明については「会場の雰囲気から一定の理解を得られた」との認識を示す一方で、計画の実行時期については「県漁連内での議論を注視していきたい」とした。
 
 
健康調査を求め 環境省に意見書千葉
東京新聞 2015年1月17日
 東電福島第一原発事故に伴う住民の健康管理をめぐり、野田市は十六日、環境省の指針「当面の施策の方向性(案)」のパブリックコメント(意見公募)に、福島近隣県や野田市なども健康調査を実施するよう求める意見を提出した。
 
 指針では、福島県民の健康調査を充実させるとしている一方、同県以外の住民には言及していない。
 野田、柏、松戸など除染の汚染状況重点調査地域に指定されている県内九市は昨秋、同省に緊急要望書を提出したが、指針に反映されていないため、野田市はあらためて国の責任で甲状腺エコー検査などの実施を求める意見を出した。
 意見公募の期間は昨年十二月二十二日から一月二十一日まで。柏や松戸も対応を検討している。